「(再生ポリエステル)エコブルーに続け」——蝶理は、環境に配慮したナイロン商材を「ブルーニー」としてブランディングし、糸、生地の販売を強める。
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蝶理はポリエステル長繊維商材が柱だが、ナイロン糸、生地の取り扱いも一定数ある。生地では国内外のスポーツブランドや欧米メゾン向けの薄地が中心。
今春立ち上げたブルーニーは、繊維原料部とテキスタイル部が連携して開発、販売する。3タイプあり、「ブルーニーループ」は工場から出た廃材をリサイクル。「オーシャン」は漁網をリサイクルし、「セーブ」は植物由来原料を使う。
先行するのはループ。中国、台湾のナイロン工場からでる端材や不良品を再び糸に戻す。協力メーカーとの取り組みでGRS認証を取得し、拡販する。新たに始めるのが縫製くずをケミカルリサイクルし、再生糸にする枠組み。中国で縫製メーカー含めた数社と話し込みを進め、技術を確立した上で3年程で量産化したい考えだ。
漁網リサイクルのオーシャンも、実績がついてきた。リファインバースの原料を織物にし、国内のスポーツ、ファッションブランド向けに販売している。ただマテリアルリサイクル糸のため、糸の種類が限られるのが課題だ。そのため中国メーカーのケミカルリサイクル技術を活用して漁網、縫製くずをリサイクル糸にする取り組みを準備する。
セーブは、今後拡大する。東レのバイオ原料ベースナイロンなどを活用し、ナイロン56と610で拡販する。海外のレディスウェア向けが中心になる見込み。
リサイクルナイロンの販売はまだ一部のため、ブルーニーを拡販し、扱うナイロン繊維の1割ほどに育てる考え。ナイロン生地の国内外の販売比率は国内6、海外4。「海外では環境配慮商材、リサイクル糸、生地が前提になっている。国内も徐々に環境配慮商材に置き換わってくる」とバリエーションを揃え、拡大を目指す。