「チルドレンオブザディスコーダンス」(志鎌英明)は6月6日、港区立郷土歴史博物館で、25年春夏のショーを行った。国内でリアルのショーを行うのは3年ぶり。昨年、会社を設立し、インディペンデントのブランドとして再出発した志鎌は「自分たちの普段、当たり前にあるものを、シンプルに表現したいと思った」と話す。
テーマは「Nothing Usual」。パッチワークをはじめ、クラフト要素を掛け合わせたストリートスタイルを見せた。ビンテージのバンダナをラフにはぎ合わせたジャケットに、グラフィカルなバラ柄ボーラーレースのショートパンツ。古着をリメイクしたバラクラバのようなヘッドギアをかぶる。肩の力の抜けたムードが心地良い。色あせた美しさ、強さのあるグラフィックプリント、グラフィティをコラージュするようにスタイリングする。
コントラストの利いた配色のユニフォーム風Tシャツなど、「アンブロ」との協業アイテムがスタイリングに躍動感を添える。漫画プリントのアップリケやスタッズで装飾したライダーズジャケットには、ストライプ柄のトラックパンツ。個性の立ったディテールやアイテムを、ジャズのように即興的に調和させていくバランスが光った。
クリエイションのチームが整ってきたことを受け、志鎌は25年6月の欧州メンズファッションウィーク期間中に、現地でのショー開催を目指している。そのステップとして、25年1月に国内でショーを行う予定だ。
(須田渉美)