女性の靴職人のパイオニアとして、91年から靴工房「ベルパッソ」を主宰する捧(ささげ)恭子さん。東京・神楽坂のアトリエを拠点に、既成靴からフルオーダー靴まで手掛けてきた。その軌跡とこれからの靴作りを紹介する「ベルパッソ35周年記念靴展」を10月7~9日に開く。
「靴作りは、デザインと機能のバランス、素材や部材、さまざまな工程が関わる、とても奥深い仕事。35年間、学びと挑戦を重ねながら、デザイン・制作を行い、お客の足に合わせて一足ずつオーダーで靴を作ってきました」と捧さん。手製靴ならではの履き心地の良さに加え、造形的な装飾や染色の美しさなど、感性の豊かさを感じさせる。普段のアトリエや展示会で見ることが出来るのはその一部だが、35周年を機に振り返る場を共有したいと展覧会の企画に至った。
会場の自由学園明日館には、過去に制作したモデル、現行のモデル、これから取り組んでいきたい試作品など約100足を並べ、様々な年代の靴を一覧できるように構成する。「これまでのデザインを改めて整理するとともに、お客の声を聞きながら、これからの靴作りについて考える機会にもしたい」。過去のDMや媒体の掲載資料も展示する。現行のモデルは試し履きや購入も可能だ。
また、長年愛用されている顧客の靴を展示するコーナーも設ける。本人のコメントを添えたストーリーテリングを来場者に楽しんでもらう考えだ。

