【ECで売れてます】ビコーズのデザイン性を高めた傘

2020/06/22 11:00 更新


 レディス向けが主力の傘メーカーのビコーズは自社ECで、同社が強みにするファッション性を重視した傘が売れている。一般的に「ECでは遮光や遮熱など数値化でき、機能性がわかりやすい傘が売れる」(同社)が、独自の色柄のプリントや刺繍など、華やかな傘が支持されている。

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 5月の売り上げは昨年同月比195%増と大幅に伸長したが、卸売りが主軸のため全社売り上げを大きく引き上げるほどではないという。好調の背景は緊急事態宣言による卸先の休業と、母の日の需要も後押しした。卸先は有力ライフスタイルショップなどが中心。

 雑誌『&プレミアム』や『ファッジ』への掲載、SNSの発信で消費者の認知が広まり、ECサイトへの導入をスムーズにできたことも要因とみる。ECページでは傘を取り入れたコーディネート特集も企画。「傘はファッション」と考える同社らしい工夫だ。取引先からも好評で「売り場作りや店頭での接客トークの参考になる」との声がある。

 6月以降は、傘を差すと自然なソーシャルディスタンスが保てると、日傘の長傘が良く動いている。同時に、ユニセックスラインの全天候に使える軽量の折り畳み傘や雨傘も売れ始めている。

 渡辺一徳社長は「ECでデザインや雰囲気を重視した傘が売れたことは励みになっている。卸売りが中心のメーカーなのでECサイトから得られた今回の経験と情報を商品企画に生かしていきたい」と話す。

●1位=「ビコーズ」マーガレット刺繍(2900円)


 「ビコーズ」はレディスライン。傘は晴雨兼用で、紫外線カット率は95%以上。デニム調の綿混生地を使ってナチュラルな風合いに仕上げている。大きなマーガレットモチーフの刺繍と、スカラップの縁が上品で華やか。母の日にも多く選ばれた。

●2位=「ユーデイ」スムースジャンプバイカラー(2500円)


 「ユーデイ」は今春夏から始めたユニセックスラインで、「エコテックススタンダード100」の認証を受けた生地を使ったサステイナブル(持続可能)な物作りが注目されている。「大切な人とシェアして長く使ってもらいたい」というコンセプトも共感を得た。

●3位=「ビコーズ」スカーフプリント(2000円)


 同社を代表するデザインが支持された。傘を広げた時の見え方と畳んだ時のたたずまいの美しさを追求した。小間(生地を三角形に裁断した状態)一つひとつに独自のプリントをした、こだわりのつまった傘だ。若い消費者からの人気も高い。

●4位=「ユーデイ」オールウェザーライト(2900円)


 大寸で軽く、遮光性もあるなど、機能が充実している。遮光率、紫外線遮蔽(しゃへい)率はいずれも99%以上で、本格的な雨にも対応する。天候が不安定な季節に役立ち、男女で兼用できる色の種類が売りだ。

●5位=「ユーデイ」トートバッグ(1500円)


 バイカラーがポップで、高揚感のあるデザイン。バッグの口にはファスナーを付け、実用面にも配慮した。生地は撥水(はっすい)加工している。傘とのセット買いも目立った。



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