オンワード樫山は19年秋冬、「23区ゴルフ」で天候に即したMDを強化する。残暑の時期に重衣料を展開する従来の手法を改め、季節に適したアイテムを提案する。10月に予定される消費増税に対しては、価格以上の価値を感じさせるセット品を企画。「ピーナッツ」など外部との協業にも活発に取り組む。
例年は暑さが続く9月にダウンベストや長袖ニットの展開を始めていたが、今年9月はニットベストや軽めの羽織りに替えるとともに半袖アイテムやパーカ類を増やす。商品投入量ではブルゾンは前年より2割減る一方、カットソーなど洋品系が1割弱ほど増える見込みだ。
増税対策ではブランド全体の価格帯に変更は無いが、割安のセット品を男女別に企画。男性向けでは、袖部分を取り外せ、裏がダイス柄のフォーウェーリバーシブルブルゾン(4万3000円)を推す。
協業商品も積極的に展開する。8月にはハワイアンシャツのパイオニア「レインスプーナー」と協業したポロシャツやスカートなど5型を出すほか、9月にはピーナッツのオリジナルモチーフを配したアイテムを計8型販売する。
はき心地良いパンツ中心にメンズが健闘
23区ゴルフは、主力販路である百貨店の閉店が相次ぐ中、既存店の売り上げは2期連続で前年実績をクリアしている。特にメンズ物が伸びており、4期連続で予算を達成中だ。
大きな武器となっているのは、毎年改良を加えているパンツだ。細めのシルエットだが伸縮素材を使ってはき心地の良さを実現しており、リピーターの増加につなげている。今春夏では3月に発売した「ハイパワーストレッチオックスパンツ」(税込み1万9440円)が1カ月に1000本を売り切るヒットとなった。白、ライトグレー、サックスと春らしく合わせやすい色味が好評だった。