概要
セントジェームス(SAINT JAMES)は、マリンスタイルの先駆的存在で、日本でボーダーシャツブームを巻き起こしたフランスのカジュアルブランド。ブランド名はフランス北部ノルマンディー地方のセントジェームス市に由来する。
セントジェームスの代表的なアイテムは、ボーダーシャツの「ウェッソン(OUESSANT)」。名前はフランス・ブルターニュ地方にある小さな島の名前に由来している。ウェッソンの袖丈は若干短めなのが特徴で、元々船上での作業着として袖口が水に濡れにくいように工夫したてつくられたため。
ブランドロゴに使われているブルーのカラーは、ノルマンディーの海の色から由来し、ロゴマークはモン・サンミッシェルがデザインされており、フランス語で「海から生まれた」という意味の「Ne de la mer」という言葉が添えられている。
歴史
セントジェームス(SAINT JAMES)が誕生したのは1889年。現在のセントジェームスのシャツの原型は、漁師や船乗りたちの仕事着であるマリンセーターからきている。
ボーダーシャツは実用的な仕事着や制服というイメージが強かったが、20世紀に入ると徐々にファッショナブルなデイリーウェアとしての存在感を強め、世界中に広まり、セントジェームスはマリンスポーツやリゾートウェア、カジュアルウェアブランドとして成長していった。とくに南フランスのリゾート地でバカンスを楽しむセレブ達の間で大流行し、ウェッソンと並ぶ定番モデル「ナヴァル」を着用したパブロ・ピカソの肖像写真が広く知られている。合わせて20世紀に入ると事業が急成長し、社名が現在のトリコ・セントジェームスとなった。
セントジェームスのボーダーシャツが日本に広まったのは約1990年ごろ。瞬く間にブームとなった。それ以降フレンチテイストの定番アイテムとして、現在も男女問わず幅広い世代に知られるブランドとなっている。日本での総代理店はウェッソン。
(2019年3月現在)