ヴィーナスフォート、22年の歴史に幕 閉館セールが想定超す売り上げ

2022/03/29 11:00 更新


ファイナルイベントで清水館長やスタッフの代表が感謝を伝えた

 森ビルが東京・お台場の大型複合施設「パレットタウン」で運営していたSC、ヴィーナスフォート(江東区)が3月27日に閉館し、99年8月の開業から約22年間の歴史に幕を閉じた。

 27日は前日に続き、名物イベントだったタヒチをテーマにしたダンスショーや物販催事、99年のオープニングイベントとして実施したカーニバルなどのほか、約60店による「売り尽くしセール」を行い、多くの客が来館し、盛況だった。昨年11月19日に閉館に向けた大型販促企画を開始して以降、「客数、売り上げの伸びが加速」(清水寛館長)し、「この1カ月は想定以上の売り上げで、インバウンド(訪日外国人)需要が多かった2年前も上回る過去最高額を達成した」(ビームスアウトレット)店舗もあった。

 27日の営業終了後に屋外広場で開かれたファイナルセレモニーには一般客のほか、全ショップのスタッフがヴィーナスフォートのテーマカラーのブルー・ピンク・グリーンのハート型パネルを掲げて、参列した。ステージには清水館長、インフォメーションスタッフの代表と、ビームスアウトレット、ポロ・ラルフローレン、ブルーレーベル/ブラックレーベル・クレストブリッジなど5店の店長が登壇、ヴィーナスフォートでの思い出と感謝の気持ちを語った。清水館長は「働くスタッフの夢や思い、苦労と多くのお客様の思い出が詰まったヴィーナスフォートの閉館は残念だが、これからが始まり。今後もより良い街作りに取り組んでいきたい」と話した。 

 パレットタウンは8月末に全施設で営業が終了し、その後は森ビルとともに土地を所有するトヨタグループが敷地内の一部に多目的アリーナホールを25年6月ごろに完工予定。森ビルも「新たなにぎわい創出に資する施設の開発を検討」している。

ファイナルイベント終了後は風船が夜空に舞った


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