帝人フロンティア スパンデックス除去技術を開発

2023/04/11 06:26 更新


 帝人フロンティアは、ポリエステルとスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の複合素材からスパンデックスを分離・除去する技術を開発した。前処理の新たな処理剤を使うことで可能とし、使用済み衣料品のリサイクル推進に期待する。

 スパンデックスはストレッチ性を付与するために使われるが、ポリエステルとの複合素材ではケミカルリサイクルの際に品質悪化を招く課題があり、複合素材をリサイクルすることは困難だった。

 帝人フロンティアが開発した技術は、新たな処理剤によってスパンデックスを膨潤させ、化学結合を切断して溶解、ポリエステル繊維にダメージを与えずにスパンデックスを除去することができる。同時に、染料を含む異物を除去できるため、製品の脱色工程を兼ねられる。

 この技術で処理したリサイクル原料は、既存のケミカルリサイクル工程に投入でき、スパンデックス混のポリエステル製品のリサイクル推進に貢献する。

 昨年10月から除去技術の実証実験を重ねており、資源循環と省エネを両立したリサイクル技術確立へさらに改良を進める。またポリエステル繊維を中心に繊維to繊維リサイクル実現へ向けた技術やシステム構築を推進する。

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