田村駒は機能を切り口にした独自素材の開発・販売に力を入れている。ブランディングでPRを強め、国内外の展示会出展を通じて拡販する。夏ごろには独自のテキスタイルECサイトを立ち上げる計画。
機能素材ブランド「tAAAm」(ターム)は、31の機能のうち三つ以上を持ち、機能性や品質で社内審査をクリアした素材を打ち出す。ツーウェーストレッチや吸水速乾、紫外線カットなど生地10数品番が揃う。審査・開発中もほぼ同数あり、充実させる。カジュアル、ファッションでも機能性が求められており、幅広い分野を狙う。生産は日本と中国が中心。田村駒上海紡織品との連携やベトナム製生地など生産体制を拡充する。
既存ブランドも刷新やホームページ開設で認知度を高める。綿のような肌触りにこだわったポリエステル生地「ポリコット」はペットボトル由来のリサイクルタイプに切り替えた。ニットと布帛それぞれ3品番あり、布帛は経糸に再生糸、緯糸にストレッチ糸を使った。吸汗速乾や紫外線カット機能が特に優れ、ファッション、スポーツ向けに広がる。Tシャツやポロシャツなどを狙い抗ピリング性に優れたニットを強化する。日本生地で色を豊富に揃え、即納ができる。2月にはポリコット独自のホームページを立ち上げた。
ポリエステルの経編み「コンフィール」はメンズ、オフィス・企業別注ユニフォームのシャツ地中心に60、70品番ある。人気品番では一部生機を持ち、色別注対応で数百メートルからの注文に応える。日本生地が大半だが一部ベトナム生地でニーズに応える。アウターやセットアップ向けも増やし、アイテムを広げて販売を伸ばす。
これらをアピールするため、国内外の展示会に積極的に出る。国内では3月下旬に東京ビッグサイトで開かれる「スポーツファッションエキスポ」に出展する。