サザビーズ・パリ カール・ラガーフェルドの遺品展覧会

2025/01/22 06:29 更新


愛猫シュペットとのオートポートレート Courtesy of Sotheby’s

 サザビーズ・パリは、25年春夏オートクチュールウィークに合わせて、カール・ラガーフェルドの個人コレクションの最終章となる競売品の展覧会を開催する。オンライン限定のこのオークションは、サザビーズの公式サイトを通じて参加でき、1月31日に終了する。伝説的デザイナーの多面的な才能と、その独創的な世界を体感できる貴重な機会として注目されている。

 ラガーフェルドはファッション界に影響をもたらしただけでなく、写真家、作家、思想家としての一面も持ち合わせていた。彼の住居から選ばれたオブジェの数々から、その多彩な活動の裏側を垣間見ることができる。未公開のスケッチやドローイングは、彼の鋭いスタイル感覚と無限の創造力を物語る。これらの作品には、カラーマーカーや水彩、メイク用パウダーや修正液といったユニークな素材が使われており、ラガーフェルドならではのアプローチが感じられる。

 さらに、彼が愛用した音楽機器や日常の品々、細部までこだわって編集されたアルバム、そして愛猫シュペットとのオートポートレートも出品されている。これらはデザイナーとしての顔だけでなく、彼の人間性や美学、そしてユーモアをも映し出している。

愛用した品々が出品されている(Courtesy of Sotheby’s)

 このオークションは、単なる作品の販売にとどまらず、ラガーフェルドの偉業を再発見し、その豊かな遺産を深く知る機会となるだろう。

(パリ=松井孝予通信員)



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