EC支援のEストアー傘下で、総合ライフスタイルメーカーであるシフォンを、同社の創業者・取締役である西村健太氏がマネジメント・バイアウト(MBO、経営陣による企業買収)する。12月26日付で株式譲渡契約を締結した。25年2月末に開催するEストアーの株主総会を経て、3月にMBOを実行する予定。
Eストアーが保有するシフォンの株式480株(議決権所有割合80%)を西村氏が全て取得し、同社の株式600株を西村氏が保有する独立した企業として新たなスタートを切る。
シフォンは22年8月下旬にEストアーの連結子会社となり、EC分野のノウハウ導入やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に取り組んできた。しかし、新規株式公開を見据えたシフォンにとって、積極的なM&A(企業の合併・買収)の推進など、大胆な施策の実行が必要となるなか、「上場企業を親会社とするグループに所属したままでは株主らへの影響なども気にして慎重な対応をせざるを得ず、迅速かつ柔軟な意思決定に対して制約がある」と判断。「親会社の存在がなくなることで、資金調達の幅も広がる」と見て、MBOを提案した。
Eストアーも西村氏の考えに賛同。同社が保有していたシフォンの株式480株の譲渡価額は、約30億円となる。