シェアパーク、MD固め拡大路線へ

2015/07/06 05:32 更新


 オンワード樫山はライフスタイル提案型ブランド「シェアパーク」の今秋冬物で、ブランドの顔となる定番品の上質企画を打ち出すほか、価格も値頃に修正するなどほぼMDを固める。今秋以降、新規出店数を増やし、ブランド事業を拡大していく。

 今秋冬物では、長く着られるシンプルな日常服をテーマにした新たな定番を、ブランドを象徴する上質企画として設ける。長く愛用できる丈夫さや着心地の良さ、天然素材の良さ、親から子へ継承できる物の良さを企画の主眼とし、ベーシックで普遍的なデザインを特徴とする。SCで他ブランドと差別化する重点商品とし、一切マークダウンしないことにする。今秋物は白シャツ、カジュアルパンツ、ニット、ウールパンツ、ダッフルコートの5アイテム。

 白シャツは洗いざらしの良さを追求し、日本酒で染めたシンプルなもので、レディスもメンズの工場で縫製する。1万2000円。ウールパンツは丈夫でひざ抜けしないトリコチンを草木染めした企画で、1万9000~2万1000円。カジュアルパンツはインドで見つかった30年前の綿織物を再現し、草木染めした。1万4000円。シャツ、パンツは強みのアイテムとしてとくにこだわる。

 主力商品ではシャツの裾値を今春夏は9900円としたが、今秋は昨秋と同じ7900円に戻す。郊外SCでもある程度幅広い客層をつかめる設定に改善する。価格戦略品も用意し、ウーリーな表面感のダウンベスト(1万1000円)を重点商品とし、8月からコートインの時期まで販売する。ウエストゴムで着心地とシルエットを改善したパンツや質感を追求したウールコート(2万2000~2万6000円)など値頃感のある企画を揃える。中心価格はレディスでシャツ、パンツともに9000円台とする。また、レディス、メンズの企画の連動性も強め、共通素材企画を増やす。

 生活雑貨も見直した。キッチン雑貨などブランドに結びつきにくいものや差別化につながらないものは整理し、洋服ブラシや防虫剤、洗剤など服と連動するこだわりの雑貨を揃え、関連購買につなげる。

 店頭での仕掛けも強化する。今秋冬は月ごとにテーマを設定し、9月は「植物を楽しむ」、10月は「本を楽しむ」、11月は「手編みを楽しむ」をテーマに提案スペースを設ける。ドライフラワー作りなどのイベントも組む。

 商品構成はレディス7割弱、メンズ2割強、キッズ3%、生活雑貨5%。当面、メンズを3割に引き上げる考え。また、買い付け品の構成比は現在15%だが、20%に高める。ショップは現在3店舗。秋には4店舗を出店する。MDが固まったことで来春以降はさらに出店する。また、ショップでメンズのアピールを強めていく。

シェアパーク
秋に上質な定番白シャツを打ち出しブラシなどの関連雑貨を揃えた


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