オリエンタル製靴、淡路島新工場完成

2015/06/17 06:43 更新


 神戸・長田の婦人靴メーカー、オリエンタル製靴は15日、兵庫県淡路市(淡路島)に建設してきた新工場の完工式を開いた。既に機械の設置は終えており、7月上旬の稼働を予定している。最新鋭の設備、工場内で完結する一貫生産、地元採用を特徴とする工場で、長田靴メーカーの新しい試みとして注目される。

 国内に新工場を建設したのは、中国は生産コストが上がり、東南アジアはリードタイムや輸送時間が長いと判断したため。工場の名称は淡路夢舞台工場。職住一体のコンパクトシティーを掲げる淡路市が進める淡路夢舞台サスティナブル・パークに建設したもので、土地面積は6000平方㍍。

 完成したのは1期工事分で、延べ床面積は660平方㍍。裁断機、釣り込み機、自動バフ機、本底貼り、アッパー・本底塗りなど、最新の機械22台が入った。長田の靴メーカーは分業が一般的だが、新工場は一貫生産を強みにしていく考えだ。当面の生産は月産1万5000~2万足を想定する。

 従業員は29人でスタートする。このうち26人が地元採用で、2人がUターン者。

 神田雅司社長(36)は「満足のいくものができ、いよいよこれからだ。工場はオフィスのようにきれいで快適な環境にした」と話す。佐奈喜秀樹工場長(40)は「他のメーカーにはない付加価値を付けたい。きちっとした品質、納期で信頼を勝ち取る」と語った。

 同社は1期工場が軌道に乗れば、2、3年後をめどに2期工場の建設に入る。2期工場は1期工場の倍の規模を計画する。総投資額は5億7000万円。将来は日本有数の靴工場を目指す。



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