ナンガがアウトドア向けのダウンジャケットを手掛け始めたのは03年。当時ビジネスの中心だった寝袋はシーズン性があり、閑散期に人的資本や生産設備を有効活用できるものとしてダウンジャケットに注目し、製造に挑戦することにしたのです。初めは不良品が出て赤字が続きましたが、徐々にノウハウを蓄積。10年にアーバンリサーチの別注品に取り組んだことで状況が大きく変わりました。
ナンガの強みは「羽毛の選定力」。寝袋の製造で鍛えた目利きを生かし、求められる用途に合わせてダウンを適切に選ぶことができます。軽く保温性のある良質な当社のダウンと、アーバンリサーチのデザインが掛け合わされた商品は人気を呼び、この協業をきっかけにブランドの知名度が一気に跳ね上がりました。
そして15年にOEM(相手先ブランドによる生産)メーカーからの脱却を目指し、「ナンガ」ブランドを強く推しだしていくことを決めました。卸先と品番を少しずつ増やし、製品の改良を重ねて価格以上の価値を感じさせるものを作り続けた結果、人づてに評判が広がり、22~23年頃にはアパレル売り上げのうち、半分以上をオリジナルの商品で占めるようになったのです。
成長したとはいえ、伸び代はあります。「ダウンジャケットと言えばナンガ」。そう言われるよう、この分野で確固たる地位を確立し永続できるブランドにしたいと思っています。
(ナンガ社長 横田智之)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
