《めてみみ》うつ病のメカニズム

2026/09/30 06:24 更新NEW!


 9月27日に放映されたNHKスペシャル『病への挑戦』シリーズの第2集「うつ病」は、興味深い内容だった。かつては「心の病気」として漠然と捉えられてきたが、近年そのメカニズムの解明が大きく進んでいる。

 番組によると、うつ病とは脳内の神経細胞が形成する神経ネットワークが委縮し、前頭前野の働きが低下するもので「顕微鏡で分かる病気」(専門家)という。例えば心理的ストレスを受けると神経活動が過剰に活発になり、脳内に炎症を起こし、神経ネットワークを委縮させる。そして発症や症状の悪化には、心理的ストレスだけでなく肥満や糖尿病なども関連する「体の慢性的な炎症」が深く関わっている可能性があるらしい。

 つまり以前よく言われていた「気の持ちよう」や「甘え」「怠け」などが原因ではなく、医学的な疾患であり誰にでも起こり得る病気だと分かった。治療法も多様で、抗うつ薬の投与やカウンセリングだけでなく、頭部に直接磁気刺激を与えて神経活動へ働きかけるものや食事療法などが登場している。

 ある調査によると、世界では3億人以上がうつ病に苦しんでいる。また日本での生涯有病率は6.6%(約15人に1人が経験)に上り、1年間で約50人に1人が経験しているという。身近な病気になってきたからこそ、企業側も正しく理解して当事者に相対していきたい。



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