きょうは今年度の最終日。慌ただしく仕事に追われている人たちも多いだろう。思えば、22年度はコロナ禍からの本格的な日常生活の再開となる1年だった。
各国のファッションウィークもフィジカル（リアル）形式での発表へと見せ方が戻った。各都市の会場に人々が集まり、ファッションショーという同じ時間を共有することもままならず、2年にわたりデジタル発表を続けてきた。そんな窮屈な日々が終わりを迎え、再会を喜びあった。
ファッションショーだけでなく、展示会も大きく変わった。コロナ下では、リモートで商品を見て説明を受けてオーダーしてきた。現在、都内で開催中の23年秋冬向けのデザイナーブランドの展示会には、参加を見送っていた地方の専門店からもバイヤーが来場するようになっている。やっと本格的にファッションを楽しめる。顧客へ、その楽しさを伝えられる。そんな雰囲気が会場にあふれている。こうしたムードはそのまま、来年度の売り場へとつながることだろう。
欧米では通常となったマスク無しの生活も、日本ではこれからが本番。毎日の生活に彩りを添える着飾る喜びも、新年度から本格的に楽しめるようになる。待ちわびた日々が現実になろうとしている。ファッションをビジネスにしている人たちと、新年度のスタートを喜びあいたい。
