小松マテーレは6月21日に金沢市内に直営店「まてーれ」を開設する。金沢を代表する観光地のひがし茶屋街の趣ある建物に出店。伝統工芸の九谷焼の色を取り入れたスカーフなど新たな商品を開発し、ブランド認知度を高める狙い。
国の重要伝統的建造物群保存地区内に位置する4階建てを1棟借りする。1階が店で、面積は約33平方メートル。出店に際し、社外取締役の大西洋氏が代表を務める羽田未来総合研究所に総合プロデュースを依頼し、小売りノウハウや商品企画についてアドバイスを受けた。
オープン時は四つの商品群を柱にする。一つは21年に同社が事業を引き継いだ超軽量オーガンディ「天女の羽衣」。九谷焼の絵付けの特徴である九谷五彩をモチーフにした物や、天然色素使用の「オニベジ」を施したスカーフ、ポケットチーフなどを開発する。このほか、染色の廃水汚泥を利用したセラミックス「グリーンビズ」と九谷焼を組み合わせたお香、グリーンビズを使った植栽インテリア「バディ」、端材をバッグなどにアップサイクルした「マテモノ」で構成する。
インバウンド(訪日外国人)需要も見込める同地で認知度を高め、自社ECへの誘導や国内主要都市への出店、ゆくゆくは海外展開も視野に入れる。
また同建物の2階はショールームとし、BtoB(企業間取引)に活用する。