【ミラノ=高橋恵通信員】イタリアのテキスタイル業界の26年第1四半期(1~3月)は、不確実性が続いている。
伊政府統計局による、26年第1四半期のテキスタイル産業の生産指数は1.3%の減少を示し、テキスタイル全体の輸出高は、3.4%減の7億2900万ユーロとなった。
しかし、この数字は素材ごとに異なる傾向がある。たとえば、絹織物の輸出高は調査期間中に7.5%増加し、綿織物は2.2%増、ウール織物は1.2%増だった。しかし、ニット生地の13.2%減という大幅減少の影響を受け、全体的にマイナス成長となった。
輸出先は、フランス(8.5%増)、中国(7.8%増)、ポーランド(19.6%増)などでは大幅な成長がみられる一方で、米国(10.7%減)、チュニジア(9.1%減)、スペイン(5.1%減)、ドイツ(0.8%減)など、戦略的に重要な国々でも差異がみられた。
貿易収支は、25年の第1四半期と比較して4800万ユーロ減少したものの、3億900万ユーロの貿易黒字を維持している。これは、輸出の減速と同時に、輸入額が増加(3.6%増)したことが原因。テキスタイル輸入元国は、第1位がトルコ(15.6%減)、第2位が中国(2.3%減)。次いでドイツ(47.2%増)が予想外に第3位にランクインした。
一方、イタリアファッション産業連盟の経済統計調査局は、今年2月に発表した伊製テキスタイル(ウール、綿、麻、絹、ニット生地)の25年の売り上げ見込みを下方修正した。総売上高は68億ユーロ(前年同期比3.1%減、24年は同23年比1.5%減)で、輸出は2.3%減の37億ユーロとなった。