【ファッションとサステイナビリティー】オーミケンシ 古紙原料のレーヨンを商品化

2019/12/08 00:00 更新


 オーミケンシは、原料から製造工程、商品まで環境に配慮した自社のレーヨン「HOPE」をアピールしていく。古紙をリサイクルしたレーヨンで量産技術も確立し、顧客との循環型のプロジェクトも進めていく。

 同社のレーヨンは原料となる木材パルプにFSC(森林管理協議会)認証を取得したものを使い、持続可能な森林資源の活用に努める。製造プロセスにおいても、石炭ボイラーを100%から50%に抑えて残りを再生可能エネルギーに置き換え、排水も工場が立地する加古川が瀬戸内環境保全特別措置法の対象となるため、より高い基準の排水処理を行うといった環境配慮に取り組む。

 ビスコースレーヨンは溶媒に二硫化炭素を使用するが、同社は90%以上を回収し、さらに8割ほどを再利用する高度な管理・循環の製造設備を整えている。

 バイオマス由来のバージンパルプを使用するだけでなく、古紙由来のセルロースを原料にしたリサイクル型レーヨンも広げる。広島の折り鶴を再利用した「折り鶴レーヨン」でタオルや手ぬぐいなどを商品化しているが、量産化にめどがついたため、小売店などの紙容器を回収・再利用するプロジェクトが進行中だ。

「折り鶴レーヨン」の技術を生かし量産化をスタート

(繊研新聞本紙19年12月4日付)

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