靴専門店のチヨダは19年2月期、NBのスニーカーの販売とレディスの品揃えの強化を進める。子会社・チヨダ物産の統合で物流機能を本社に統合し、売れ筋商品の店舗への補充、店舗検品不要化を進め、販売機会ロス削減につなげる。
前期はレディスのPB強化でレディスの売上高構成比が約21%と大きく伸びた一方、NBのスニーカーの仕入れ量を削減したため客数が落ち、減収、営業減益だった。
今期はNBスニーカー販売の立て直しを急ぐ。ブランドへの別注商品を増やし、コーナー展開で品番数・在庫量ともに充実する。3月にすでに成果が出ており、既存店でのスニーカーの販売が前年同月比9.8%増となった。一方、在庫を消化するため、販売数量予測と消化率の管理精度を高め、一部店舗にはアウトレットコーナーも設け、売り場鮮度を維持する。
レディスではスニーカー通勤の提案や、30~45歳をターゲットにしたパンプスの打ち出しを強める。また、改装で子供靴売り場やキッズパークを増やし、ファミリー客の滞在時間拡大と買い上げにつなげる。
PB・NPBは今期、売上高構成比41%(前期は39.8%)へ高め、収益改善につなげる。レディスパンプスのPB「フワラク」は、前期の販売数30万足と計画通りで手応えを得ており、今期は50万足を計画する。
出店数はSC、GMS(総合小売業)を重点に25店と抑える中で、改装は、東京靴流通センター48店、シュープラザ82店、チヨダ10店の計140店で実施する。退店は40店と不採算店閉鎖を進め、期末店舗数1065店を見込む。
店舗減少をEC強化と店舗への送客で補完する。ECは前期売上高が5億8000万円(前の期比32%増)となり、今期は8億円、20年2月期には20億円を計画する。同時に、店舗への送客を重視し、今下期にはEC注文商品の店舗受け取りサービスを400店(関東全域)に広げる。
今期中に行う子会社のチヨダ物産の統合は物流改革の一環。年間580万足をチヨダに卸して商品配送している機能を統合し、売れ筋商品の週2回の店舗への補充などを進める。
今期は、単体で売上高970億円(1.6%増)、営業利益70億円(28.5%増)を目指す。