パキスタンの綿花、洪水で収穫量や品質への影響懸念 被害の程度は現時点では不明

2022/10/05 06:29 更新会員限定


 6月以降、大雨による洪水被害に見舞われているパキスタン。「史上最悪レベルの大雨被害」(日本貿易振興機構=ジェトロ)と言われ、甚大な被害とともに経済活動への深刻な影響も報道された。ジェトロのリポートによると、川沿いの農村部で被害が大きく、主要作物の一つの綿花は22/23年度(22年7月~23年6月)の作付面積が200万ヘクタール(前年度比6.9%増)に増えたものの、洪水の影響で収穫量の減少が懸念されている。ところが、「現時点で洪水被害による大きな影響は、いまだ明確な形で聞こえてこない」(綿花商)という。

 パキスタン綿は世界の綿花生産量の約5%を占める。主用途はタオルや寝装品用の綿糸。米国農務省の9月のリポートによると、パキスタンの綿花生産量は前月の予想値より70万俵減の550万俵(前年度は600万俵)に下方修正されている。この数値は8月末の状況を反映したもの。調査が進むにつれて、被害の大きさが明らかになると見られている。

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