ネックゲイターが売れている。在宅勤務が広がり、健康維持のためにジョギングをする人が増えるなか、薄く軽い生地のためマスクほど息苦しくなく、飛沫(ひまつ)を飛ばしにくいアイテムとして注目されているからだ。ノーベル医学生理学賞を受賞した京大iPS細胞研究所所長でマラソンを趣味とする山中伸弥教授が、ユーチューブでマスクの代用品として装着を推奨したことも影響する。もともとネックゲイターは、防寒や紫外線カットのためにスポーツやアウトドアシーンで使用されていた定番アイテム。機能素材を編み込んだ筒状のアイテムで、バンダナやフェイスマスク、ネックウォーマーとしても使われている。
エイアンドエフが輸入販売する「アウトドアリサーチ」では、清涼感に優れた「アクティブアイスアーバーチューブ」(2600円)が一番の売れ筋。4月27日現在、「A&Fカントリー」の直営ECでサイトでは売り切れているが、「少量だが、近日中に補充する予定」(エイアンドエフ)という。
新型コロナウイルスの感染予防で外出の自粛を求められているが、ジョギングやウォーキングまでは制限されていない。しかし、山中教授によると無症状感染者が「走って大きな息をすると、もしかしたら周りにウイルスをまき散らすかもしれない」として、エチケットとしてマスクの着用を呼び掛ける。