ネイルを見せる、見えない5本指靴下

2015/09/25 08:56 更新


 靴下メーカーの日本ニット(奈良県香芝市、里井謙一社長)は、婦人ソックスの自社ブランド「リリラ」を16年春夏物から販売する。5本指靴下でありながら、分かれていることが見えない外観が特徴。オープントゥパンプスやサンダルを履いたときに、ペディキュアなどのネイルアートを見せたい20~30代女性をメーンターゲットにする。

 同社は1940年の創業で1959年に法人を設立した。編み機約200台を持ち、縫製まで一貫生産する有力メーカー。昨年から今年にかけて島精機製作所の「ホールガーメント」を3台から9台に増設し、「従来の靴下の概念を超えるような」新商品の開発を進めてきた。改良を重ね、1年がかりで指の間にパーテーションを設ける形のリリラを開発、意匠登録も申請した。新たに専任スタッフ2人を置き、卸・小売業向けに販売を始める。

 外観の特徴だけでなく、シルケット加工した綿や、ラメが輝くレーヨン・シルク混の柔らかな商品など素材にもこだわり、上質感をアピールする。16年春夏物は9型、明るめの水色をキーカラーに44色を展開する。ショートソックスが1500円、ロングが2000円。

 同社はOEM(相手先ブランドによる生産)が中心だが、スポーツソックスでは自社ブランドの「ケンビー」を生産・販売し約10年の実績がある。新ブランドは9月の「ファッションワールド東京」展でデビューさせ柱商品の一つに育てる考え。秋冬物では新たなアイテムも加えていく。

素材にもこだわり上質感を演出
素材にもこだわり上質感を演出


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