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自分好みの仕様にする〝カスタマイズ〟が広がっている。生地やパーツ、色などを選べるパターンオーダーはカスタマイズの一つ。スーツやシャツ、バッグ、靴ほか様々な商品でパターンオーダーが提案され、好調なブランドや企業は多い。
既成の購入商品に色を塗ったり、パッチワークするなど、自分で作りかえる人、材料を揃えて自分で作る人も、ファッションに限らず多いようだ。日本ドゥ・イット・ユアセルフ（ＤＩＹ）協会によれば、本格的なホームセンターが誕生したのが７２年。以来、０５年まで右肩上がりで売り上げを伸ばしてきた。
店舗数は一貫して増え続け、１６年で４７１０店（推計値）。０６年以降増減を繰り返した売上高も１６年は３兆９８５０億円（同）。ピークの０５年の売上高に近づいた。工務店などプロ利用も増えているだろうが、消費者のＤＩＹ需要も健在なことがわかる。
『カスタマイズ』（ＣＣＣメディアハウス）の著者は、カスタマイズの流れをＤＩＹではなく「クリエイト・イット・ユアセルフ（ＣＩＹ）」と表現する。ＣＩＹとは「人と違うオリジナルなものをクリエイト（創作）する、つまり楽しい部分だけ自分でやる、という意味だ」と記す。創作への憧れは、自己表現の手段としてのファッションへの関心度が衰えてはいない表れと捉えたい。
