コートを主力商品とする「ヘルノ」が、そのほかのアイテムにも力を入れ始めた。バッグやシューズ、水着など、スタイリングやシーンに必要なアイテムを次々と提案している。オーセンティックな存在だったブランドが進化し、次のステージに進もうとしている。
24~25年秋冬コレクションで目を引くのは雑貨だ。ここ1、2シーズン、トータルコーディネートをプッシュするなか、必要不可欠なバッグを日本限定で発売する。艶々としたキルティングのボディーバッグで、物がしっかり入る使いやすさが特徴。世代を問わず使える。
ラグジュアリーブランドのバッグが高騰するなか、9万8000円という買いやすい価格も魅力。しっかり発信して、バッグの知名度を上げたいという。グレーやキャメルなど。白は伊勢丹限定で販売する。
トータルコーディネートにはシューズも欠かせない。先に発売したモノグラムのスニーカーに続いて、24~25年秋冬はダウンのスリッポンを出した。ウェアの推しは、アウターに合わせやすいセットアップ。メンズ、レディスそれぞれで提案している。季節に限らず、旅先のホテルや飛行機の中で着やすい薄手のアウターにも力を入れている。
秋冬のイメージが強いが、春夏の発信力も強めている。24年サマーは「バカンス」をキーワードに、海辺でプロジェクトを開催している。場所はサルデーニャ島北部にあるファイビーチというビーチクラブ。夕日が有名な浜辺で、ヘルノのロゴを入れた木造のコテージやサンシェードを準備して、特別な時間を提供している。くつろげるサンベッドやチェアにビーチタオルや枕をセッティングし、淡いベージュやヘーゼルナッツのトーンオントーンで、ビーチでの時間をエレガントに彩る。9月まで。
24~25年リゾートコレクションでは、76年の歴史で初めて水着を発表した。