大手百貨店の12月売上高 全社が前年上回る 防寒アイテム動き衣料品2ケタ増

2022/01/06 06:25 更新


 大手百貨店の12月売上高(既存店ベース、速報値)は3カ月連続で全社が前年同月実績を上回った。外出機会が増加して年末商戦が活発だったことに加え、前年に新型コロナウイルスの感染が急拡大した反動で、4~16%の増収となった。

【関連記事】大手百貨店11月売上高 2カ月連続で全社が前年上回る 婦人コート、セーター動く

 三越伊勢丹はインバウンド(訪日外国人)需要を除く国内客の売り上げがコロナ禍前の19年実績を上回った。前年に対しては伊勢丹新宿本店が18%増、三越日本橋本店が9%増で、首都圏の全店舗が増収を確保した。時計や宝飾品、ハンドバッグ、アクセサリーが大きく伸ばし、19年実績を上回った。婦人服、紳士服は2ケタ増で、コートやセーターなど防寒アイテムの動きが良かった。

 高島屋は立川店を除いて全店が前年実績を上回った。インバウンドを除いた国内客の売り上げが10%増で、19年比で0.2%減となったが、「お客様の自粛マインドが徐々に弱まって、消費の回復基調にある」という。特選衣料雑貨が26%増、宝飾品が14%増となるなど、いずれも19年実績を超えた。婦人服は15%増、紳士服は13%増だった。

 大丸松坂屋百貨店は郊外店などで減収を強いられたが、大型店が軒並み増収となった。ラグジュアリーブランドが引き続き堅調だったほか、婦人服、紳士服が2ケタ増だった。そごう・西武は西武池袋本店が9%増で、19年比で0.9%減だった。衣料品は10%%増で、コートなどの実需品が動いた。

 阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が24%増だった。全ての商品領域で2ケタ増となり、婦人服、雑貨が伸びた。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が12%増だった。高額品のほか、コート、セーター、ブーツの動きが良かった。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事