ハニークリーパー/安心の品質と安定した生産でさらなる信頼築く


レディスアパレルメーカーのハニークリーパーは、企画力と生産体制という、メーカーとしての基本の徹底に取り組んでいる。取引先のニーズに合わせた生産地の活用に加え、安心できる品質と安定した供給を武器に、大手アパレルや高価格帯のブランドとの取引も広がってきた。

人材の採用で品質アップ

韓国と中国、バングラデシュに協力工場を持ち、中でも韓国のQR生産に定評がある。トレンド感のある服を、小ロット・短納期・低価格で受注できる点が重宝されている。

一方で、アパレル市場で低価格競争が進むにつれ、価格戦略だけでは太刀打ちできなくなってきた。これまで強みとしてきた生産背景や価格メリットは生かしながら、さらなる付加価値が求められている。鈴木辰則社長は「安心安全の提供がメーカーの存在意義になる」と考え、この間、品質の向上と生産体制の強化に努めている。

品質面では、技術のあるデザイナーと品質管理担当、パタンナーを採用し、企画と品質の向上につながっている。この3人の入社で物作りの手法が見直され、仕様書の精度とファーストサンプルの完成度が高まった。結果、修正回数が減り、納期短縮も実現している。

生産面では、現地の特殊事情による納期遅れを防げるようにスケジュールを組んでいる。例えば、バングラデシュ生産では宗教的な祭事を想定し、生産を前倒して国内の物流倉庫に商品をストックしている。

工場でも生地の色落ちなどの簡易検品を行う

バングラデシュ生産に勢い

最近はバングラデシュ生産も伸びている。納期は3~4カ月とかかるが、良質な商品を低価格で提供できるのが魅力だ。

18~19年秋冬向けで生産した、ゆるめのシルエットのニットトップがECモールで爆発的にヒットし、19~20年秋冬向けは生産をさらに強化。前年の3、4倍にあたる22万枚を生産し、「消費増税や台風の影響はあったが、ほぼ計画通りの結果だった」(鈴木社長)。20~21年秋冬向けでは、バングラデシュ産のニット製品のほか、中国製の布帛物やアウター類にも期待する。

物流の効率化も進める

今後は、さらに安定した供給体制の構築に向け、引き続き納品管理の強化と物流の効率化を進める。自然災害などによる納期遅れのリスクを回避するため、物流拠点を現在の千葉県のほかに、西日本での新設を検討。また、物流倉庫へのICタグの導入も視野に入れている。

19年1月に始めた自社の卸・仕入れサイトも、24時間どこからでも発注できると好評だ。徐々に新規の登録も増えており、今後も認知を広めていく。


HONEY CREEPER(HONEY CREEPER Co.,Ltd.)

【TEL】03-5772-2191

【HP】https://www.honey-c.com

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