記者としてまだまだ駆け出しだが服は好きだ。社会人になってから本格的に買い始め、アイビーやトラッドのスタイルを試したり、今は90年代の米国人ラッパーが着ていたようなストリートスタイルに憧れている。
いろいろ買う中で気付いたのは、割安だからより、高価でも憧れに近付けそうだと、わくわくして手に入れたアイテムの方が長く着ることが多いということ。服のどこにときめくかは人それぞれだ。憧れの人物が着ていたことや商品の背景、レアさに魅力を感じる人もいる。
新たにアパレル事業を始めた異業種の会社を取材した。ブランドのストーリーや商品を語る様子に熱意を感じた。知名度は低く、ECでの反応はまだ少ないというが、期間限定店で製作の背景やこだわりを直接伝えると、共感して手に取る人がいたという。
今は、インフルエンサーブランドなど毎年たくさんの新ブランドが生まれる。ビジネスとしての勝算も必要だが、まず大事なのは自社製品にわくわくする気持ちを感じて、その思いが客に伝播（でんぱ）するほどの熱量をどれだけ持てるかということだと思う。
（朗）
