【良い服を着よう】「アンスクリア」 デザイナー 岡ゆみかさん


市場性より、自分が感じたことを強く表現したい

 デビューの17年秋冬の卸先は、約35社でした。18年春夏もほぼ同数ですが、1社あたりのオーダーは増えています。もの作りの細かなこだわりや、“男前”なデザインが支持されていると思う。ジャケットやコートはメンズの工場で縫っており、パタンナーもメンズウェアの担当者です。ビンテージが好きですし、ベーシックや伝統をリスペクトしながら、将来ビンテージになるような服を作りたい。

 立ち上げ前は、「ドゥーズィエムクラス」と「ドゥロワー」で企画をしていました。バイヤーやMDを兼務していたこともあるので、MD的視点やトレンドを察知する力が割とある方だと思う。それは自分の良さでもあるけど、今後はそういった市場的な部分よりも、自分が感じたことや欲しいものをより強く表現したいと思っています。

 女性にとって30~40代は、仕事や私生活をがむしゃらに頑張る時期です。体型も置かれている状況もそれまでとは変わるし、いつまでもかわいいだけ、トレンドだけでいたいわけじゃない。パーティーもあるし、子どもと公園にも行きます。どんな時もどんなシーンでも、自分をよく見せられるような、生活に寄り添っていける服が必要だと思う。思い入れがあって買った服は、意識しなくても繰り返し着てしまいます。そういう、記憶に入り込むようなワードローブを提案していきたい。

「アンスクリア」  デザイナー 岡ゆみかさん

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