ネットショッピングの注目株
盛り上がるEC市場の次の成長株になりそうな企業がある。キッズ・ママ向けグッズの専門ECモール「smarby(スマービー)」を運営するスマービー。子育てに携わる母親層に特化するというユニークなコンセプトのECモールで、ファンや販売ブランドをどんどん増やしている。
独自視点のニュースやコラボレーション品などオリジナルコンテンツも充実していて、商品はベビー・子供服からレディスウェア、キッチン雑貨などのライフスタイルグッズまで多彩。アプリは60万ダウンロードを超え、キッズファッション・ママ向け商品のプラットフォームへと成長している。
創業者で代表取締役社長の遠藤崇史さんに、スマービーの強みとビジョンを聞いた。
消費の主役のためのEC
いつの時代も消費の主役は、主婦やママ層ではないでしょうか。GDPのうち60~70%が家計と言われていますから、それをメインで担うのがママたちです。しかし、実生活では忙しく子連れで買い物に行くのも大変です。

ならばママに特化したECモールに需要があるのではと考え、立ち上げたのがスマービーです。子供服を中心に累計1000ブランド、常時でも300ブランドほどが出店してくれていて、購入者全体の70%がリピーターです。売り上げも2017年まで前年比2倍増で伸びていて、ママ層に一定の支持を得ることができたのではないかと思っています。
ストライプグループでさらに躍進
16年10月末にストライプインターナショナルの連結子会社となったことから、サイトの改善など設備投資がしやすくなり、信用度も高まって取り扱いブランドの幅が大きく広がっています。アプリのダウンロード数は60万を超えました。購入者の約80%がアプリを利用しており、リピート率の高さが大きな強みです。一人当たりの年間購入金額は1万5000円ぐらい。
現状の売り上げ比率はベビー・子供服50%、生活雑貨40%、レディスウェア10%。子供服は大人服よりもECに向いていると感じます。試着の必要性がほぼなく、探し回らなくても沢山の選択肢から選べるからです。サイズに迷えば大抵、1サイズ大きいものを購入しますし、返品はほどんどありません。50㌢から扱っていますが、100、110㌢の購入が最も多く、次に120㌢といった具合です。
人気ブランドもキッズラインを出店
確かに今の時代、ECの競争は激しいですが、ママが「買って楽しい」品揃えに特化した企業は少ない。この強みを最大化することに徹してきました。商品の販売に止まらず、3人の社内ライターが読み物を制作・編集しており、ママ目線のメディアとしても楽しんでもらいたいと思っています。
さらに、「ユナイテッドアローズ」や「シップス」が出店してくれたり、「マリメッコ」のホームウエアなどが揃い、キッズ・ママ向け商品を提案するプラットフォームとして、少しずつ形になってきたかなと感じています。
もっと様々なアイテムに可能性があると思っています。家電製品も扱いますし、「ママ」という切り口に多くの企業がメリットを感じて利用頂きたいと考えています。
コラボも続々
これからはさらに、楽しいショッピングサイトへの仕掛けをたくさんしたいと思っています。3月19日には、「ダブルスタンダードクロージング」とコラボレーションした商品を発売します。こんな風に、大人ファッションで人気のブランドのスマービーだけの子供服など、コラボはどんどん手掛けていきたいと考えています。
■専門ECモール「smarby(スマービー)」