概要
パタゴニア(patagonia)は、1978年に登山家のイヴォン・シュイナードによって創設されたアメリカのパタゴニア社の社名を冠したアウトドアブランド。
ロゴマークは、アンデス山脈の山のひとつ、フィッツ・ロイ山をかたどった稜線(りょうせん)を入れたもの。
機能性だけでなく「社会と環境に対して責任を持つ」エコロジー活動の旗手としての発言や行動がファンを獲得してきた。
1996年には綿製品をすべてオーガニックコットンに切り替え、100%トレーサブル(追跡可能)なダウンの採用など、環境問題で先進的な取り組みを続ける。
日本では、パタゴニア日本支社が1988年に設立され、現在、23の直営店を運営するほか、ECや卸売り事業も手掛ける。
歴史
パタゴニア(patagonia)は、アメリカのカリフォルニア州ベンチュラを拠点とするアウトドアブランド。登山家のイヴォン・シュイナードが登山用具の販売をスタートしたことが起源となった。
1968年にシュイナードが、「ザ・ノース・フェイス」創始者のダグラス・トンプキンスらと共に、アメリカのベンチュラから南米パタゴニアまでの1万3000キロを車で旅し、アンデス山脈にあるフィッツ・ロイ山の登攀を果たす6カ月に及ぶ冒険の中で様々な経験を得たことが強く印象に残り、1973年に社名をパタゴニアに改め、フィッツ・ロイ山をかたどった稜線(りょうせん)を入れたロゴを作った。この旅は、2018年に「マウンテン・オブ・ストームス」というドキュメンタリー映画となった。
環境保護活動のみならず「高品質で真摯(しんし)な物作り」で ファンを獲得してきた。
「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」をミッションに掲げている。
企業としては、シュイナードが前身となるピトン製造のシュイナード・イクイップメントを創業し、1973年に社名をパタゴニアと改めた。気候変動問題に取り組むNPO(非営利組織)や環境再生型農業や漁業に取り組む団体への支援に積極的で、これまで9000万ドル以上を助成金や製品寄付として提供している。18年4月期の売上高は約1000億円。
(2019年1月現在)