法改正に備え、現場で機能する判断基準と組織対応について情報共有
株式会社 iDA(アイ・ディ・エー、以下iDA / 本社:東京都渋谷区、代表取締役 堀井 謙一郎)は、ファッション・ビューティー業界における人材育成および企業支援の取り組みの一環として、人事交流会を定期的に開催しています。第5回目となった2026年7月23日(木)の交流会は、ワールド・モード・アカデミーを主宰するグループ会社の株式会社BRUSH(以下BRUSH)と合同で開催し、人事・教育担当者や店舗運営責任者など業界関係者30名が参加しました。

前半はBRUSHの江藤佳子が登壇し、「カスタマーハラスメントの対応と打ち手を探る」をテーマに講義を実施。2026年10月から義務化されるカスタマーハラスメント対策に備え、ファッション・ビューティー業界におけるカスタマーハラスメントの現状や、現場での課題、対応事例を共有しました。後半には参加者同士による意見交換を行いました。
カスタマーハラスメント対策に求められる「現場運用」の視点
近年、業種を問わずカスタマーハラスメントが社会課題となっており、企業には従業員を守るための体制整備やルール策定が求められています。前半の講義では、暴言や人格否定、長時間の拘束、SNS投稿を示唆した圧力など、近年増加する事例を取り上げながら、2025年6月に公布された改正労働施策総合推進法により、2026年10月からすべての事業主に義務付けられるカスタマーハラスメント対策について解説しました。江藤は「重要なのは、問題が起きた後の対応ではなく、起きる前から備えること」と述べ、企業には方針策定や相談窓口設置だけでなく、実際に現場で運用できる仕組みづくりが必要であると説明しました。「制度整備」と「現場判断」のギャップ
講義では、多くの企業が方針や相談窓口の整備を進めている一方で、現場では判断に迷うケースが多いことが共有されました。例えば、返品対応の要求、店長への対応要請、特別対応の依頼といった要望は、内容そのものは正当である場合も少なくありません。しかし、威圧的な言動、大声による要求、長時間の拘束、同じ要求の執拗な繰り返しなどが伴う場合には、従業員の就業環境に影響を与える可能性があり、カスタマーハラスメントに該当するケースもあることを説明し、「何を言われたかだけではなく、どのように言われたか、そして現場にどのような影響が出ているかという視点が重要」と強調しました。
ケーススタディを通じて実践的な判断基準を共有
後半では、実際の現場で起こり得るケーススタディを実施。「返品期限が過ぎているが、常連客なので特別対応してほしい」「納得できるまで帰らないので店長を出してほしい」といった事例について、カスタマーハラスメントに該当するかどうかを講義内で検討しました。職場におけるカスタマーハラスメントとは、1. 顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の事業主の行う事業に関係を有する者が行う、2. 社会通念上許容される範囲を超えた言動により、3. 労働者の就業環境が害されるものであり、1.から3.までの要素を全て満たすものをいいます。
その中で、言動の主体、言動の内容・手段・態様、従業員への影響という3つの観点から総合的に判断することの重要性が紹介され、単純に要求内容のみで判断しない考え方が共有されました。
早期相談とエスカレーションの重要性
責任感の強い管理者ほど問題を店舗内で解決しようとする傾向があります。その結果、本部への相談が遅れ、問題が深刻化するケースがあり、「店長や現場責任者が一人で抱え込まないこと」が重要なポイントとして挙げられました。そのため、判断基準の統一、エスカレーションルールの明確化、管理職研修の実施、ケーススタディを活用した継続教育など、組織全体で対応できる体制づくりの必要性について解説が行われました。終了後は、グループディスカッションおよびネットワーキングを開催。活発な意見交換が行われました。参加者からは「カスタマーハラスメントという非常に関心の高いテーマについて、多くの学びをいただくことができた」「レクチャーと参加者同士の交流バランスが絶妙で、本当に完成度の高い交流会だと感じた」などといった声が聞かれました。
ワールド・モード・アカデミー主宰
株式会社BRUSH 代表取締役 向田幸正より
ファッション・ビューティ業界は、人と人とのコミュニケーションによって価値を生み出す業界です。そのため、従業員が安心して働ける環境の整備は、お客さま満足の向上にもつながる重要な取り組みだと考えています。
今回の人事交流会では、クレームとカスタマーハラスメントの違いや、対応判断が難しいグレーゾーンへの向き合い方など、現場で直面する課題について参加者の皆さまによる活発な意見が交わされました。議論を通じて、多くの企業が同様の課題意識を持ち、より良い職場環境づくりに真剣に取り組んでいることを実感し、業界全体で学び合うことの意義を改めて感じました。
このようなテーマは一律の正解があるものではなく、現場で働く人が安心して相談できる体制や組織文化を整えていくことが重要です。本交流で共有された知見や気づきが、各社における取り組みの一助となることを期待しています。今後も業界全体で学びや情報を共有しながら、誰もが安心して働ける環境づくりに向けた活動を継続してまいります。

株式会社BRUSH 代表取締役 向田幸正
【株式会社iDA について】 https://www.ida-mode.com/
1999年3月創業。ワールド・モード・ホールディングスのグループ企業であり、ファッション・ビューティー業界を中心にクライアントニーズに応じて人材紹介、派遣、教育、店舗運営などトータルメニューでサービスを提供。求職者のキャリアプランやライフスタイルに沿った提案を行い、年間約1800人の社員転籍等を実現しています。【株式会社BRUSH について】 https://brush-mode.jp/
2015年設立のワールド・モード・ホールディングスのグループ企業。顧客満足度調査・分析を基盤に、課題に応じた教育プログラムの開発から各種研修(セールステクニック、マネジメント、階層別トレーニングなど)、店舗運営に必要なメソッド(計数管理、顧客育成、イベント管理など)、接客マニュアル制作、OJT教育までをワンストップで支援。店舗運営の課題を可視化し、優先順位を明確にしたうえで、本質的なソリューションとコンサルティングを提供しています。WORLD MODE ACADEMY(ワールド・モード・アカデミー)は、ファッションに携わるすべての方へ、力となる学びの場を実現します。1.必要な力の習得、2.学び方の最適解、3.企業に合わせたコンテンツ制作メソッド、これら3つのポイントを基にステークホルダーの方々と一緒に『心躍る未来』を創ってまいります。
https://worldmode-academy.com/
【ワールド・モード・ホールディングス株式会社について】 https://worldmode.com/
ファッション・ビューティー業界を専門に人材やデジタルマーケティング、店舗代行など様々なソリューションを提供するグループ。iDA、BRUSH、AIAD、AIAD LAB、フォーアンビション、VISUAL MERCHANDISING STUDIO、双葉通信社、reward の 8 社の国内事業会社および シンガポール、オーストラリア、台湾、ベトナム、マレーシアに海外拠点を持ち、専門性の高い各社のシナジーによって、お客様の課題に応じた実効性の高いソリューションを提供しています。企業プレスリリース詳細へ
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