刺繍の糸の色、タグの文字の向き…プロが教える偽造Tシャツの見分け方
SNKRDUNK(スニダン)を運営する株式会社SODA(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:内山 雄太、以下SODA)は、自社に蓄積された取引データおよび真贋鑑定データに基づき、夏ファッションの定番アイテムであるTシャツの偽造品に関するトレンドレポートを公開いたします。

スニダンの鑑定拠点「スニダンベース」および「スニダン鑑定研究所」では、鑑定士の目と、X線透過装置やマイクロスコープなどの最新機器を駆使し、精巧な偽造品を識別・研究する取り組みを行っています。
近年、フリマアプリや海外ECサイト、リユース店を通じた偽造品の流通が問題となっており、その実態は公的機関のデータにも明確に表れています。財務省の発表によると、2025年に全国の税関で差し止められた偽ブランド品などの知的財産侵害物品の輸入差止件数は31,760件。品目別では衣類が10,660件で最も多く、偽造品の流通は依然として後を絶たない状況が続いています。(※1)
※1:財務省「令和7年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)」2026年3月6日発表
https://www.mof.go.jp/policy/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/cy2025/20260306a.html
Tシャツは、コートやジャケットなどと比較して構造がシンプルで、デザインや仕様の再現が容易なことから、偽造品が作られやすいアイテムの一つです。一方で、生地や素材感など細かな要素も真贋を見極める重要なポイントとなるため、画像やAIによる判別が難しいアイテムでもあります。
また、夏は薄手・半袖アイテムの需要が集中し、フリマアプリやECサイトでの取引量が増加することから、それに比例して偽造品が流通する機会も増加しやすい傾向にあります。
スニダン鑑定研究所 所長の中村は次のように述べています。
「Tシャツは一見シンプルな作りに見えますが、ブランドが想いを込めて作る正規品は生地の選定から縫製、プリント技術まで細部にこだわりが詰まっています。近年の偽造品は年々精巧になっており、パッと見ただけの外観では判別が難しいケースも増えています。“安いから”、“手に入りにくいレアなデザインだから”という理由で手に取った一枚が、実は偽造品だったというケースは少なくありません。購入前に販売経路や真贋鑑定の有無を確認していただくことを推奨します。」
■偽造品真贋ポイント・注意点

ブランド:AMI PARIS(アミ パリス)
商品名 :Ami De Coeur T-Shirt "White"
ポイント:
胸元のワンポイント刺繍の裏面は、正規品では赤色の糸のみで統一されているのに対し、偽造品では白い糸が混在しており、縫製の仕様に違いが見られます。


ネームタグの文字形状も異なり、正規品では「l」や「d」の書き始めが左向きであるのに対し、偽造品では右向きになっています。

品質表示タグは、正規品では洗濯表記の波形に3つの頂点(図参照:水色の矢印)があるのに対し、偽造品では頂点部分が潰れて丸みを帯びており、細かな加工に違いが見られます。


ブランド:PALACE(パレス)
商品名 :PALACE x Nike Tri Swoosh T-Shirt "White"
ポイント:
胸元のプリント部分は、正規品と比較して偽造品では色味が薄く、プリントの発色や仕上がりに違いが見られます。


ネームタグは赤外線カメラで確認した際の反応に違いがあり、正規品ではコラボロゴや製造国表記が黒く映るのに対し、偽造品では全体が白く映ります。

※赤外線カメラを使用
紙タグは、正規品ではエンボス加工による凹凸や立体感があるのに対し、偽造品では加工がなく、表面が平面的な仕上がりになっています。



ブランド:Saint M×××××× (セントマイケル )
商品名 :Saint M×××××× × Beastie Boys SS T-Shirt "White"
ポイント:
プリントや印字の仕上がりに違いがあり、正規品では文字の輪郭が鮮明で自然に仕上がっているのに対し、偽造品では文字の縁に滲みや不鮮明さが見られます。

正規品には「Beastie Boys」のコピーライト表記があるのに対し、偽造品では権利表記がなく、正規ライセンス商品の仕様とは異なる特徴が確認できます。

天使モチーフのプリントは、正規品と比較して偽造品ではカラーや黒い縁の幅に違いが見られるなど、全体的なプリントの仕上がりに差があります。


ブランド:A BATHING APE(アベイシングエイプ )
商品名 :Big Ape Head Tee "Black"
ポイント:
品質表示タグは印字に違いがあり、「C」の文字形状や印字の鮮明さに差が見られ、偽造品では文字周辺に滲みが確認できます。

セキュリティタグは、正規品ではUVライトで反応する糸が使用されているのに対し、偽造品では反応する糸が使用されておらず、タグの仕様に違いが見られます。

※UVライトを使用
ピスネームは顔部分の形状に違いが見られ、正規品と比較して偽造品では細部の造形が異なります。

プリント部分は質感に違いがあり、正規品では生地の繊維感が残るのに対し、偽造品では厚塗りのプリントによって生地本来の質感が失われています。

■こんなケースにも注意:掲載情報と実物が異なる商品が届くことも
商品ページに記載された情報と、実際に届く商品の仕様が一致しないケースも確認されています。こうした商品は仕様の偽りにとどまらず、ブランドのネームタグがついていないなど、品質面でも問題があるケースがあります。
【事例】「レッド」として販売されていた商品を購入したところ、実際には別カラーの商品が届き、さらにブランドネームタグも付いていない粗悪な偽造品だった。


■なぜ偽造品は問題なのか
「安くて見た目が似ているなら、それで十分」という考え方が広がる一方で、偽造品の流通は購入者だけでなく、ブランドやクリエイター、商品を取り巻く市場全体に影響を及ぼします。
健康・安全へのリスク
偽造品には、安全基準を満たしていない素材や染料、化学物質が使用されているケースがあります。また、縫製の粗さや素材の強度不足によって、使用時の破損や思わぬ事故につながる可能性もあります。
ブランド・作り手への影響
偽造品が流通することで、ブランドが長年かけて築き上げた価値や信頼性が損なわれます。また、購入によって得られる利益が正規のものづくりを支えるブランドやクリエイターに届きにくくなり、創作活動への正当な評価にも影響を及ぼします。
健全な市場環境への影響
偽造品の購入は、偽造品を製造・流通させる不正業者の利益につながります。また、偽造品が市場に広がることで、消費者が安心してモノを購入できる環境づくりにも影響を及ぼします。
■二次流通での購入時の注意点
フリマアプリやECサイトなどの二次流通では、「並行輸入品」「海外限定」「ノベルティ」「アウトレット品」などの表記を利用して、偽造品を販売するケースが確認されています。これらは正規品でも使われる表現ですが、偽造品を正規品らしく見せるために悪用される場合もあります。特に「海外限定」「現地仕入れ」などの表記は希少性を感じさせやすいため、注意が必要です。なお、並行輸入品そのものは違法ではなく、海外の正規ルートから仕入れる合法的な流通形態です。購入時は、販売経路や商品の情報を確認し、正規品であることや品質が保たれているかを見極めることが求められます。
安心して取引を行うためには、販売者の実績を確認し、真贋鑑定を経た商品を選ぶことが大切です。
■スニダン鑑定研究所について
偽造品の研究・分析や鑑定技術の高度化を目的とし、2025年7月に設立。
X線透過装置、FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)、赤外線カメラ、UVライト、マイクロスコープといったテクノロジー機器を活用し、外観では判別が難しい内部構造や素材の違いまで確認しています。
また、鑑定拠点「スニダンベース」では100名以上の専門の鑑定士が常駐し、日々進化する偽造品の収集・分析を通じて鑑定精度を高めています。
今後も精巧化が進む偽造技術に対応し、「偽造品流通ゼロ」を目指して、研究所での取り組みと現場の鑑定体制を連動させ、誰もが安心して取引を楽しめるマーケットプレイスを作り続けてまいります。
https://soda-inc.jp/snkrdunklab
■鑑定付きマーケットプレイス「SNKRDUNK(スニダン)」について
SNKRDUNK(スニダン)は、月間600万人以上が利用する鑑定付きマーケットプレイスです。アパレル、スニーカー、ホビー商品を中心に取り扱っています。すべての取引商品にて、鑑定を行うことで偽造品の流通を防ぎ、安心・安全な取引環境を提供しています。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ