シャープのデジタルサイネージソリューションレポート


~デジタルサイネージソリューションレポート~

アパレル小売業で注目の、集客と売上アップに効果の出る施策

 業務用ディスプレイでトップクラスのシェアを誇り、特に大型ディスプレイに強みを見せるシャープが、低価格で操作が簡単、設置の自由度が高い新製品を今秋から発売する。コントローラー内蔵ディスプレイ「PN‐B」シリーズだ。この新製品の発売に合わせて、コンテンツ配信システム「e‐Signage」も操作性を大幅に高めた新バージョンが登場する。新製品は、主なターゲットとなる流通・小売・飲食業界の中でも、アパレル・ファッション分野でのニーズに応えるものとみており、新規・増設・入れ替えとも、多くの顧客獲得を狙う。

※AndroidはGoogle Inc.の商標です。Android ロボットは、Google が作成および提供している作品から複製または変更したものであり、Creative Commons 3.0 Attribution ライセンスに記載された条件に従って使用しています
初期導入コストを抑えた簡単運用のコントローラー内蔵ディスプレイを今秋発売
コンテンツ配信システムもバージョンアップ 
設置コストを削減・運用を省力化し、売り場を元気にするサイネージ

新製品のコントローラー内蔵ディスプレイ「PN‐B」シリーズは、コントローラーを内蔵しながら価格を抑えたボリュームゾーンの製品。新規導入や多店舗導入を容易にした。コントローラー内蔵、つまり別途パソコンなどの再生装置が不要となることで、ハードウエアの購入だけでなく、システムの設置・配線など導入コスト全体を抑えることにもつながる。しかもコストダウンだけでなく、導入から運用まで使い勝手の良さも大きな特長だ。新製品の狙いなどを、ビジュアルソリューション事業部商品企画部の薄桃子(ススキ モモコ)さんに聞く。


シャープ株式会社ビジネスソリューション事業本部
ビジュアルソリューション事業部商品企画部
薄 桃子さん



――ハード・ソフト、店舗設計から設置、運用までトータルでデジタルサイネージソリューションを提供するシャープの中で、商品企画部の仕事は。

 市場調査や営業部門からのフィードバックに基づき、製品スペックを定め、その市場性を検討し、これに基づいた商品の企画を行います。これらを技術・開発部門に伝えて製品の開発を行い、営業部門と連携して市場への導入を図ります。

 アパレル専門店、特にレディスはデジタルサイネージが導入されている店舗が多く、自分が担当した製品が、ショップでご使用いただいているのを見つけたりすると、うれしくなります。入社以来、デジタルサイネージ関連製品の担当なので、ショップに行くとディスプレイの裏側の銘板を見て、メーカーを確認するという習慣がついてしまいました。


――新モデルの企画の狙い・背景は。

 デジタルサイネージの潜在市場として、流通・小売・飲食は店舗の数が多く、その数は全世界で約5100万台と見込まれています。しかし流通・小売・飲食での普及率は約10%です。残り約90%の、大きな潜在需要がある流通・小売・飲食業界がコントローラー内蔵ディスプレイの重点ターゲットです。

 その中でも、既に比較的サイネージの導入が進んでいるアパレル・ファッション業界では、既存のデジタルサイネージへの不満が「顕在化」しているのではないでしょうか。導入コストの高さや運用のわずらわしさから、スタンドアロンの小型イーゼルタイプにとどめていたり、民生用のテレビを流用したりする店舗が多くなっています。

 一方で、ポスターなどの紙媒体が多く使われており、展開する店舗数も多いですから、その印刷・配送・掲示に関わるコストは大きく、サイネージ導入によるコスト削減効果も大きいはずです。しかし、業界全体で人手不足が課題になっており、サイネージ運用などのバックヤード業務で現場に負担をかけられない事情もあります。

 コントローラー内蔵ディスプレイの新モデルは、流通・小売分野での「コストを抑えて導入し、簡単に運用したい」という強い要望に応えるものです。その狙いは、アパレル・ファッション分野の方には特に理解していただけると期待しています。

 新モデルは、価格を抑えたボリュームゾーンの製品でもあります。シャープが企画し鴻海精密工業株式会社と協業し開発・生産したモデルです。今後ワールドワイドで販売しますので、量産効果によって価格もさらに抑えられます。e‐Signageの新バージョン『e‐Signage S』は、この新モデルの発売に合わせてリリースされます。従来のバージョンからさらに操作性を高め、より簡単な操作・運用を可能にします。


――新モデルの特長は。

 まず、コントローラー内蔵ディスプレイ=「SoC」(System‐on‐a‐Chip)モデルであること。スマートフォンのように、ワンチップコンピュータを内蔵しコントローラーとして必要な機能を搭載しています。SoCは日本ではまだあまり知られていませんが、新モデルを「SoCモデル」として訴求し、ゆくゆくは「シャープといえばSoC」といわれるようにしたいと考えています。

 SoCモデルはコンテンツの再生に必要なコントローラー機能を内蔵していますから、通常必要なセットトップボックスは不要です。その分、初期コストを約20%程度削減できると考えています。

 セットトップボックスの置き場に困ることなく見栄えもよく、配線も簡単で済み、設置の自由度が高いことも大きな特長の一つです。また筐体の構造を強化しましたので、前後90度傾けられ、ワイヤー吊りや水平上向き・下向きといった自由な設置が可能です。

 OSはAndroid TM4.4を採用。Google Inc. の「CTS認証」も取得予定です。アプリケーションソフトとして、e‐Signage S プレーヤーA1、現行のe‐Signageのビューア版、静止画・動画コンテンツを表示するメディアプレーヤー、ウェブ上のコンテンツを表示するHTML5ブラウザーなどを搭載します。

 Android 対応の周辺機器やアプリも利用できます。開発環境が整ったAndroid ですので、お客さまや、サードパーティでオリジナルのアプリを開発いただくことも可能です。導入前から運用支援まで、ハード・ソフトともに「ワンストップサポート」を提供するのは、新製品でも同じです。


――新バージョンとなる「e‐Signage S」は。

 現行バージョンの「e‐Signage」は、直観的なユーザーインターフェースにより、操作が簡単で使いやすい点をご評価いただいておりますが、今回は発売以来の大きなバージョンアップで、さらにユーザーインターフェースを改善し、操作の利便性・効率性を向上させました。

 例えば、配信スケジュールは、カレンダースケジュールとタイムスケジュールを一体管理できるようになっています。もっとも大きな機能追加は、フォルダ連携機能です。これまで、本部が店舗への配信を一括管理していて、各店舗の要望に応えて異なるコンテンツを配信するのは手間がかかっていました。

 しかしフォルダ連携機能を使えば、本部から配信されるコンテンツや、各店舗が放映したいコンテンツを組み合わせて配信することが容易に行えるようになります。具体的に各店舗では、店舗用に準備されたフォルダに、放映したいコンテンツをドラッグ&ドロップするだけです。

 「e‐Signage S」を使用することで、ディスプレイ1台から多店舗の一括配信サイネージまでを、これまで以上に簡単で効率的に運用することができます。


――アパレル・ファッション店舗には、セットで提案する。

 SoCモデルとe‐Signage S、セットでの提案が軸になります。コントローラー内蔵ですので、店舗での操作は最小限。店舗に負担をかけずに、サイネージ導入によるコスト削減が見込めます。一方、店舗の立地や環境に合わせたコンテンツを利用される場合も、これも簡単操作で実現できます。

 既にサイネージを導入いただいたユーザー企業様の中でも、現場の方が「こんな映像を流して欲しい」と主張される企業ほど、導入の効果は大きくなる傾向があります。店舗スタッフが、自らの操作でコンテンツを追加し、サイネージがお客様とのコミュニケーションツールなったら、スタッフのモチベーションアップの効果も見られます。

 ファッション・アパレル分野では、多くの企業でサイネージの導入が進んでいます。これからのデジタルサイネージには、店舗やブランドの個性を出していけるような提案をしていきたいと思います。PN‐Bシリーズやe‐Signage Sで、コンテンツの展開や活用の幅を広げるアパレル店舗やブランドを支援できるとうれしいですね。

インタビューに応える薄さんと縦設置されたPN-B501


新商品レポート
~シャープからファッション・アパレル関連企業様へのご提案~

コントローラー内蔵ディスプレイ「PN‐B」シリーズ


特長① コントローラー機能を内蔵

  • OSに汎用性が高いAndroid TM4.4 を採用
  • パソコンレスでサイネージ運用


特長② 多彩なアプリを搭載・提供

搭載Androidアプリにより、多彩なサイネージに対応

  • e-Signage S プレーヤー A1(本格サイネージ)
  • メディアプレーヤー(静止画/動画コンテンツ)
  • HTML5ブラウザー(WEBコンテンツ)


特長③ 拡張ボードで機能追加が可能

  • 3つの拡張ボード(別売)を装着することで機能を拡張


特長④ フレキシブルな設置が可能

  • 水平上/下向き設置も可能
  • ワイヤー吊り設置にも対応(吊り下げ金具(別売)必要)

40V型 PN-B401 2017年11月上旬発売
50V型 PN-B501 2017年12月上旬発売

インフォメーションディスプレイ PN-B501
テーブルトップ設置にも向くすっきりとしたデザイン
周りに商品を置いても親和性が高い

インフォメーションディスプレイ PN-B401/501
お客様のニーズに応じたフレキシブルな設置が可能で、空間演出の幅が広がる
前後に90度傾斜でき、水平上向き・下向き設置もできる

インフォメーションディスプレイPN-B401
スタンドアロン運用での設置イメージ
パートナー企業が設置器具も開発


デジタルサイネージソフトウエア「e‐Signage S」


フォルダ連携機能&定期配信機能を加えて、運用がより簡単に
デジタルサイネージの作成・配信・運用がマウス操作で可能
配信台数やオペレーターの数など用途に応じた 多彩なラインアップ

Pro版・ネットワーク版・スタンドアロン版・プレーヤー 2017年11月上旬発売
WEBサーバー版 2017年12月中旬発売


操作画面イメージ e‐Signage S WEBサーバー版

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シャープ株式会社
ビジネスソリューション事業本部 ビジュアルソリューション事業部 国内営業部
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