店舗は“売る場”からメディア化され、さらに“経験・体験の場”へ 。VMS 堀田健一郎が国際ファッション専門職大学(PIIF)とモード学園にて講義を実施

2026/06/23 (2026/06/23更新)

WORLD MODE HOLDINGS


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VISUAL MERCHANDISINGの視点から読み解くファッション業界の今

VISUAL MERCHANDISING (ヴィジュアルマーチャンダイジング)のコンサルティング、ディスプレイ、教育から施工までを手掛けるVISUAL MERCHANDISING STUDIO株式会社(本社: 東京都渋谷区、代表取締役社長: 堀田健一郎、以下 VMS)は、国際ファッション専門職大学(PIIF)とモード学園での講義を、東京・名古屋・大阪の3つのキャンパスで、3年連続担当しました。



本講義で堀田健一郎は、VISUAL MERCHANDISINGの本質とファッション業界における役割の変化について解説。これまで国内外のラグジュアリーブランドで培ってきた実務経験をもとに、現場視点に基づく知見が共有されました。

VMDから新しい「VM」へ ― 概念の進化

VISUAL MERCHANDISINGはディスプレイや装飾と捉えられがちですが、本来はマーチャンダイジング(MD)戦略を視覚化する役割を担っています。堀田は「ディスプレイは単なる見た目ではなく、販売員の代わりとなり得る重要な接客ツールである」と強調しました。

そして、従来の「VMD」と現在主流となりつつある新しい「VM」の違いについても言及。日本でVISUAL MERCHANDISINGを表す言葉として「VMD」が広く使われていますが、海外、特にヨーロッパのトップブランドでは、この概念はすでに変化しています。従来のVMDは、ディスプレイや陳列が中心で、MDの補助的役割といった位置づけで運用されることが多くありました。一方で新しい「VM」は、マーケティング戦略の一部として、ブランドの個性を表現し、新たな顧客を獲得する手段としても機能しています。

堀田は「海外ではVMDという言葉自体をあまり使わず、より広い意味でのVISUAL MERCHANDISING=VMとして捉えられている」と指摘しました。この変化は、売場を単なる販売空間から、顧客との接点へと再定義する動きを示しています。

日本と海外の違い ― MD中心からマーケティング中心へ

講義では、日本と海外の売場づくりの違いについても説明。日本のファッション業界では、依然としてMD中心の運営が主流であり、既存顧客重視・売上重視・売場の均質化といった特徴が見られます。一方で、海外のトップブランドでは、新規顧客の獲得・ブランドの差別化・体験価値の創出が最優先事項となっています。この違いが、売場の構成やディスプレイの発想に大きな差を生んでいるといえます。

店舗の役割変化 ―「体験メディア」としての売場

近年の大きな流れとして堀田は「店舗のメディア化」を挙げました。従来の店舗は「商品を販売する場所」でしたが、現在では、SNSで拡散される体験を提供する場・ブランド認知を広げる接点としての役割が重要視されています。
例えば、フォトスポットの設置、空間演出の強化、商品をあえて減らす展示といった手法により、来店者が自発的に発信したくなる環境がつくられています。この結果、来店者自身が情報発信者となり、店舗がメディアとして機能する仕組みが形成されています。VMは、来店動機の創出・ブランド体験の設計・顧客との接点強化といった役割を担う重要な手段となりつつあります。

次世代に向けて

本講義を通じて、VMDは単なる装飾ではなく、ブランド戦略と顧客体験をつなぐ重要な機能であることが改めて示されました。特に、VMDから新しい「VM」への概念の進化や店舗のメディア化といった視点は、今後のファッションビジネスにおける重要な方向性を示しています。VMSでは、数多くの実績から得た知見を教育の現場を通じて、積極的に共有しています。次世代を担う人材に対して実務に即した学びを提供し、業界の持続的な発展に寄与してまいります。

講義を終えて VMS 代表 堀田健一郎

アジア各国を訪れる機会が増える中、グローバル市場における日本のVISUAL MERCHANDISINGの立ち位置を考える機会がますます多くなりました。そうした所感を踏まえ、今回の講義では、世界のトップブランドと国内ファッションブランドのディスプレイを、様々な事例や過去と現在の比較を交えながらお話しました。受講者の皆さんからは熱心な意見をいただき、私自身も多くの気づきや視点を得る機会となりました。一人でも多くの学生さんがファッション業界に進み、活躍されることを心から願っております。

VISUAL MERCHANDISING STUDIO株式会社
代表取締役社長 堀田健一郎

ルイ・ヴィトンジャパン、ドルチェ&ガッバーナジャパン、イッセイミヤケなどにてVISUAL MERCHANDISING の責任者を15年以上歴任。自身の販売職経験から得た「お客さま第一のVM」をベースに、最前線で培った視点からマーケティング・店頭・人材をつなぐ多角的かつ戦略的「ヴィジュアルマーチャンダイジング=VM」を提供する第一人者として知られている。セミナー、大学・服飾専門学校での講演他、メディア出演・掲載も多数。実務と教育の両面から業界をリードし続けている。




堀田健一郎

VISUAL MERCHANDISING STUDIO株式会社 について 
https://vmstudio.jp/
2019年設立のワールド・モード・ホールディングスのグループ企業。VMのコンサルティングから施工、オリジナル什器開発、研修まで、VM領域のあらゆるソリューションを提供。作り手として「循環と継承」を常に意識し、パートナー企業に寄り添ったVISUAL MERCHANDISINGに積極的に取り組んでいます。2020年9月にはVM人材のプロを育成する「VMSアカデミー」を開講し、教育にも注力しています。 

ワールド・モード・ホールディングス株式会社 について
https://worldmode.com/jp/
ファッション・ビューティー業界を専門に人材やデジタルマーケティング、店舗代行など様々なソリューションを提供するグループ。iDA、BRUSH、AIAD、AIAD LAB、フォーアンビション、VISUAL MERCHANDISING STUDIO、双葉通信社、reward の8 社の国内事業会社および シンガポール、オーストラリア、台湾、ベトナム、マレーシアに海外拠点を持ち、専門性の高い各社のシナジーによって、クライアント企業の課題に応じた実効性の高いソリューションを提供しています。

WMHグループのサステナビリティ活動 https://worldmode.com/jp/sustainability/

国際ファッション専門職大学(Professional Institute of International Fashion) について 
https://www.piif.ac.jp/
55年ぶりに国がつくった新しい大学制度で最初に認可された「専門職大学」のひとつとして2019年4月に開学した、日本で唯一の「ファッション」「ビジネス」の専門職大学。これからのファッションと、そのビジネスを見据えて、世界トップブランドや企業との教育連携から、日本が世界に誇る繊維産地と連携し、グローバルに活躍するイノベーションリーダーを育成します。卒業時には国際通用性のある学位として国が認めた「学士(専門職)」(ファッションクリエイション学士/ファッションビジネス学士/ファッションクリエイション・ビジネス学士)を取得することができます。
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