CHANEL


概要

シャネル(CHANEL)は、1910年にスタートしたフランスの老舗ラグジュアリーブランド。ツイードのシャネルスーツや大きなパールを使ったアクセサリーなどがブランドのアイコン。パリのグランパレで開催するプレタポルテコレクションでは、毎シーズン手の込んだ会場作りが話題となっている。

1971年から2019年2月まで、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)がデザイナーを務めていたが、2019年2月19日に死去。

現在日本では、シャネル合弁会社が15の直営店を運営している。

歴史

シャネル(CHANEL)は、1910年にココ・シャネルが開いた帽子店からスタートしたブランド。1916年にオートクチュールを発表し、1920年代から30年代のパリを代表するコレクションブランドとなった。

1983年から2019年2月までの長きに渡り、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)がクリエイティブディレクターを務めた。

ラガーフェルドは裕福な実業家の長男として、ドイツ・ハンブルクに生まれた。1954年に国際ウール事務局(現ザ・ウールマーク・カンパニー)のコンテストのコート部門で1等を受賞した。これを機に「ピエール・バルマン(PIERRE BALMAIN)」「ジャン・パトゥー(Jean Patou)」「クロエ(Chloe)」でキャリアを積み、1965年「フェンディ(FENDI)」に入社した。

1983年にシャネルのクリエイティブディレクターに就任したが、当時、ブランド創業時のデザイナー以外がディレクションするという前例は無かったことから、今ではメジャーとなった老舗ブランドのリブランディングの原型を作った事象となった。

1984年には自身の名を冠したブランド「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」を創設。1991年にはクロエにも再任した。

デザイナーの交代が常のファッション界で、シャネルとフェンディでの在任年数は異例で2017年のイベントでは、「呼吸するようにシャネルとフェンディのコレクションを描いている。私の信念は『ノーセカンドオプション』。デザイナーにためらいは禁物だ」と仕事の流儀を語った。

死去直後に行われた2019-20秋冬パリコレクションでは、カール・ラガーフェルドの往年のミューズだった多くのモデルたちが駆けつけてモデルやゲストとして登場した。黙祷(もくとう)のあと、ラガーフェルドがシャネルのデザイナーを打診されたときのエピソードが流され、フィナーレでは涙を流すモデルもいた。

(2019年3月現在)

CHANELのブランド情報

カテゴリーデザイナー・コレクション
フランス
URLhttps://www.chanel.com/ja_JP/

CHANELに関連する記事

シャネル 次世代映画人を育てるプロジェクト 是枝監督ら迎えワークショップなど

NEW!2024/12/10

 シャネルは、早稲田大学大隈記念講堂で、次世代の映画人を育てるためのプロジェクト「シャネル・アンド・シネマ・トウキョウ・ライツ」のマスタークラスを2日間にわたって開いた。映画監督の是枝裕和さんとともに映画業界の未来...



コメ兵 初のビンテージ専門店オープン インバウンド向けに表参道で

2024/11/29

 コメ兵は11月30日、初のビンテージ専門店「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」を東京・表参道にオープンする。来店の8割と想定するインバウンド客をメインターゲットに、「シャネル」や「エルメス」などのビンテ...



《めてみみ》デザイナーが直面する苦境

2024/11/15

 日本の物作りが厳しさを増している。何人かのデザイナーによると、ここ数年で環境は大きく変わったという。10年前にできた生地を再度作ろうとすると「もうあれは作れない」と生地メーカーに断られる事例があったと聞いた。 生...



イエール国際フェスティバル・モードコンペティション 各部門の受賞者決まる

2024/11/13

 南仏イエール市で開催されている第39回イエール国際フェスティバル(10月13日~来年1月12日)のメインイベントである新人対象のコンペティション、モード、写真、アクセサリーの各部門の受賞者が決定した。(パリ=松井...



25年春夏トレンド解説 ③ライト&シアー 空気をはらむ軽さ、繊細な透け感

2024/11/08

 25年春夏は、軽さと透明感が全体に共通する軸となる。いずれも春夏ファッションに欠かせない要素だが、今シーズンはいつも以上にシアーな感じが強調されている。素肌の上に薄布をベールのように重ねて、繊細な透け感を表現して...



リアルクローズのディレクター&デザイナーが考える25年春夏

2024/11/01

 ロマンティックなアイテムに、抜け感やスパイスを加えたミックススタイルが人気だ。ラグジュアリーとカジュアル、繊細さと力強さなど、対極にあるものを組み合わせることで新鮮に見せることがキーになっている。スエードやレザー...



双葉通信社、文化服装学院と協業 学生に消費や情報媒体に関するアンケート調査

2024/10/04

 双葉通信社は文化服装学院と協業し、同校の学生に、ファッションの消費や情報媒体に関するアンケート調査を行った。両者による共同アンケートは4回目。回答者は874人で、18~21歳が約8割を占め、ファッションが好きなZ...



25年春夏パリ・ファッションウィーク グランパレで見せる職人技

2024/10/03

 【パリ=小笠原拓郎、須田渉美】25年春夏パリ・ファッションウィーク(PFW)は、いよいよ終盤となった。コンセプチュアルなコレクションが続く中、かつてプリンスが作曲した「When doves cry」の曲がショー会...



25年春夏パリ・ファッションウィークの見どころ ミケーレによる「ヴァレンティノ」に注目

2024/09/20

 9月23日から始まるパリ・ファッションウィークは、アーティスティックディレクター(AD)に関する話題が大きな注目を集めている。 新ADとしてアレッサンドロ・ミケーレを迎えた「ヴァレンティノ」。29日に開かれる彼に...



アフターコロナのNYリテール事情④ “体験型小売り”の旗艦店

2024/09/17

 前回は飲食店周りのデジタルイノベーションについて紹介しましたが、店舗そのもののあり方にも実験的な試みが見られます。特にダウンタウンやウィリアムズバーグ(ブルックリン区)に多くの新しい試みが施されたフラッグシップス...



TSI「ピンキー&ダイアン」が新ライン「アルン」 イメージはぶらさず新規客獲得へ

2024/09/04

 TSIのレディスブランド「ピンキー&ダイアン」は24年秋冬から、新ラインの「アルン」を販売する。「私だけのかけがえのない一着」がテーマ。パーティーシーンなどオケージョン対応をメインに、上質でトレンドに左右されない...



150 ans de l’impressionnisme ― 印象派150年(松井孝予)

2024/09/02

画家のデヴィッド・ホックニー(2017年~)とピート・ドハーティ(1979年~)との共通点は?なにゆえこの突拍子もない質問でこのレポートが始まるのか。それは次の答えにあります。≫≫前回までのレポートはこちらからふた...