10代の歯周病リスクに専門家が警鐘 学校でもできるセルフケアを提案 高校生のヘルスリテラシー向上へ 全国「出張授業」を今年も開始

2026/06/03 (2026/06/03更新)

第一三共ヘルスケア株式会社


第一三共ヘルスケア株式会社
昨年の活動動画を公開!学びを発信する“セルフケアアンバサダー”育成も

 第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、「歯と口の健康週間」(6月4日~ 10日)に合わせ、若年層の歯周病リスクについて注意喚起するとともに、専門家による歯周病のサインや原因の解説、日常で実践できるセルフケアの情報を発信します。
 また、若年層のヘルスリテラシー(健康に関する正しい情報を見極めて入手・活用する力)向上を目的に、高校生を対象とした「出張授業」プログラムを今年も始動しました。昨年の実施風景をまとめた動画を制作し、本日より当社ウェブサイトにて公開しています。
(ウェブサイト:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/wellness-for-good/our-activity/self-care-academy.html





 当社は、100年後も人・社会・地球が健やかであり続ける未来の実現を目指し、サステナビリティ活動を推進してい ます。その一環として、生活習慣の変化や情報過多の時代を生きる若年層に向け、未来の自分の健康を守るために、正しいセルフケアを“今”から学ぶ重要性を伝える取り組みを拡大しています。
■ サマリー
1. 歯周病は大人だけの病気じゃない
2. 高校生に正しいセルフケアを学んでもらう「出張授業」
3. クイズ:歯周病が疑われる症状は? (専門家による解説あり)
4. 専門家・天野敦雄先生によるセルフケアのすすめ~一生モノの健康を手に入れるために~

1.歯周病は大人だけの病気じゃない

 近年、若年層で歯周病が進行するケースが増えています。厚生労働省の調査では、15~19歳(n=144)の5人に1人以上(21.2%)が、歯周病が進行している(4mm以上の歯周ポケットを有する)ことが示され、従来「中高年の病気」とされてきた歯周病が、若年層にも広がっている実態が明らかになりました。
 背景には、ストレス・睡眠不足・口呼吸の増加といった生活環境の変化に加え、歯間ブラシやデンタルフロス未使用などセルフケアの習慣化不足、そして歯科健診の受診率の低さが重なっています。また、歯周病菌には女性ホルモンを好む菌が存在し、女性ホルモンが作られ始める思春期(特に女性ホルモンが急激に分泌される10代女性)は、歯周病の症状が出やすくなり、「思春期性歯肉炎」と呼ばれています。
 こうした背景から、若年層に向けた早期の啓発と予防行動の定着が、これまで以上に重要になっています。

[図表1]歯周ポケット(4mm以上)を有する人の割合、年齢階級別(15歳以上)

【出典:令和6年「歯科疾患実態調査」(厚生労働省)】(n=8,020)

2. 高校生に正しいセルフケアを学んでもらう「出張授業」

 当社では、2025年より高校生に正しいセルフケアを伝える「出張授業」を実施しています。 本年は5月7日(木)に大阪(追手門学院大手前高等学校)での実施を皮切りに、全国8ヶ所(青森、千葉、東京、静岡、福井、大阪、広島、 佐賀)での実施を予定しています。
 「出張授業」では全12コマの授業を行い、高校生が正しいセルフケアや情報取得方法を学び、同世代にセルフケアの大切さを広める「セルフケアアンバ サダー」となり、学んだ知識を自ら動画にまとめて発表します。 SNSや生成AIなどの普及により偽情報や誤情報が溢れる中で、間違った情報に惑わされず正しい情報を見極めて取得する力を養うとともに、一人ひとりが発信者としての力を育むことを目的としています。






《昨年の「出張授業」参加者の声》
※東京、福井、静岡、大阪、福岡の全5校で実施し、約250名が参加しました
・「当たり前にしていた歯みがきの、正しい方法を改めて知る機会になった」
・「薬に興味があったが難しそう、大変そうと思っていた。プログラムにより、身近にあるということを知ることができた」
・「正しい情報かどうか判断することは大切だと思った」
・「(知識を学び)インプットしたことを(動画制作で)アウトプットすることで、より記憶に残った」

昨年の「出張授業」の様子は、 動画でご覧いただけます。
https://youtu.be/kCwgzl5ya94 (約3分46秒)

https://www.youtube.com/watch?v=kCwgzl5ya94


3.クイズ:歯周病が疑われる症状は? (専門家による解説あり)

 「出張授業」の導入では、受講生の「セルフケア力」を測るためにクイズを行っています。以下、実際に出題したクイズです。
<クイズ> 歯周病が疑われる症状は次のうちどれ??
1. ブラッシングすると歯ぐきから血が出る
2. 朝、口の中がネバネバする
3. 口臭があるとよく言われる
4. 1.~3.すべて

<答え>
4. 1.~3.すべて(ブラッシングすると歯ぐきから血が出る。朝、口の中がネバネバする。口臭がある。)


【専門家による解説】

歯周病とは
 むし歯は歯の病気、歯周病は歯ぐきの病気です。歯周病の原因は、溜まったプラーク(歯垢)が歯ぐきに炎症を起こすことです。自覚症状は、歯ぐきの腫れとブラッシングの出血です。溜ったプラークと歯石が取り除かれない限り、炎症は止まりません。放置すると口臭が始まり、歯を支える骨が減って歯がぐらつき、やがて歯が抜けることがあります。むし歯は痛みますが、歯周病はほとんど痛みがないため、気付くのが遅れることがあります

【出典:くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア)歯周病の原因】


症状は
●軽度~中度:歯ぐきが赤く腫れる、ブラッシングで出血する、口臭がする、歯ぐきが下がり冷たいものが沁みる
●重度:歯がグラグラと動く、噛むと鈍い痛みを感じる

 放置すると:強い口臭、歯ぐきの腫れ、出血が続き、歯が抜け、入れ歯を使わないと柔らかいものしか食べられなくなり、栄養失調が健康を損なうことがあります。また、歯ぐきの炎症性物質や歯周病菌が全身に波及し、全身の病気を 誘発・悪化させます。主な病気は、関連が報告されている疾患として、糖尿病、心血管疾患、関節リウマチ、認知症、誤嚥性肺炎などです。

クイズ解説

1.歯周病になると、ブラッシングした際に歯ぐきから血が出る理由

 歯周病の原因であるプラークは細菌の塊です。ヒトの口、皮膚、腸などには常に細菌が住んでいて、無菌にはできません。セルフケアが不十分だと、プラーク細菌は増殖し病原性を発揮して歯ぐきに炎症が起こります。炎症が起こった歯ぐきは、血流が増加して毛細血管は拡張し、薄く脆もろくなります。さらに、歯ぐきの上皮が部分的に剥がれて傷口ができます。その結果、ブラシの毛先が傷口の毛細血管を傷つけ、出血が起こります。

2.歯周病になると、朝、口の中がネバネバする理由

 睡眠中は唾液の分泌量が大きく減少して、唾液で洗い流されるはずの「不純物」が口の中に留まりやすくなります。寝る前にきちんと歯みがきをしていても、歯周病だと歯ぐきから出る炎症性タンパク質や免疫物質、さらに増殖し た歯周病菌、細菌が産生した粘性物質などの不純物が溜まります。そのせいで唾液はネバネバし、不快な風味もあります。

3.歯周病になると、口臭がする理由

 歯周病菌のエサはタンパク質で、歯ぐきや血液のタンパク質を分解して栄養素とします(むし歯菌のエサは砂糖などの糖類)。タンパク質が分解される過程で、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物ができます。主な揮発性 硫黄化合物は、メチルメルカプタン(腐った玉ねぎの臭い)と硫化水素 (腐った卵の臭い)です。口臭物質は臭いだけではなく毒性があり、歯ぐきや全身に悪影響を及ぼします

~歯周病予防のためのアドバイス~

 歯周病の原因であるプラークの除去が最も重要です。磨き残されたプラークは古くなればなるほど病原性が高くなります。正しいブラッシングによる(1)セルフケアと(2)プロフェッショナルケアの両方が必要です。

(1)セルフケア
●毎食後のブラッシング:夕食後は就寝前でも可。起床時は洗面ついでのうがいのみで可。
●歯間部の清掃:歯ブラシが届きにくい歯間部から歯周病は始まります。歯並びが悪いところはフロスや歯間ブラシが 「必須」です。
●ブラッシングは「バス法」で:歯と歯ぐきの境目(歯肉溝)に毛先を45°の角度で当て、小刻みにゆらして歯肉溝や歯間部のプラークを除去します。但し、毛先を歯ぐきに強く押しつけないよう、注意してください。([図表2]参照)
●歯磨き粉:抗炎症成分、歯ぐき活性化成分、抗菌成分やフッ化物が入った歯磨き粉を使用する。

[図表2]バス法
1.


歯と歯ぐきの間に45度の角度で歯ブラシを当て、毛先を歯ぐきの溝や歯周ポケットの中に入れる。他の毛束は歯の表面に当たるようにする。このまま力を入れすぎずに歯ブラシを細かく横に振動させる。横に移動しながら1本ずつ丁寧に磨く。



2.


前歯の裏側や歯がでこぼこしているところは歯ブ ラシを縦に当てて、細かく振動させながら磨く。



【出典:くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア)「歯みがき」のコツと日常のセルフケア】

(2)プロフェッショナルケア
セルフケアだけでプラークを100%落とせる人はいません。ブラッシングによるプラーク除去率は、ブラッシング方法を習った人で6割程度、習っていない人では2割ほど(※)です。かかりつけ歯科医院を決め、3~6カ月に一度のプロフェッショナルケア(定期歯科受診)で磨き残したプラークと歯石を除去して下さい。
※出典文献:プラーク除去効果に影響する因子について―歯ブラシの種類,ブラッシングの習熟度の比較―

【今日からできる!専門家による学校でも簡単セルフケアのすすめ】

●昼休みのブラッシング:1分でもOKです。どうしても時間がなければ、うがいをするだけでも効果的です。
●うがい:ブラッシングができない時は、食後すぐに強めのブクブクうがいをして下さい。口に残った   食べ物はプラーク細菌の栄養になります。
●よく噛む:唾液は天然のガードマンです。よく噛んで食べることで、お口を守る唾液をたくさん出しましょう。
●酸性飲料に注意:スポーツ飲料やエナジードリンクは酸性です。歯を溶かすリスクがあるので、飲んだ後は水かお茶で口をゆすぎましょう。

4.専門家・天野敦雄先生によるセルフケアのすすめ~一生モノの健康を手に入れるために



■専門家紹介
天野 敦雄(あまの あつお)先生
大阪大学名誉教授・特任教授/日本口腔衛生学会・専門医

 1984年大阪大学歯学部卒業。ニューヨーク州立大歯学部研究員などを経て、2000年に大阪大学歯学研究科教授に就任。専門は予防歯科学。2015年大阪大学歯学研究科長・歯学部長、2021年日本口腔衛生学会理事長、2024年大阪大学名誉教授・特任教授に。難 解なバイオロジーを易しく解説する軽妙な語り口が好評を博し、47都道府県全てで講演を実施。 2023年と2024年にAD Scientific Index世界研究者ランキング・Dentistry in Japan部門で第1位となる。



《コメント》
 あなたの健口(けんこう)の主治医はあなた自身です。健口は「食べる・話す・笑う」だけではなく、生涯の健康をえます。実は、歯みがきは簡単ではありません。頭や顔を洗うより難しいのです。歯みがきで血が出たら赤信号。あなたにぴったりのセルフケアを身につけましょう。そして、実体験したセルフケアの大切さを周りの人にも伝えて下さい。

 また、今は指先一つで膨大な情報に触れられる時代です。しかし、注意してほしいのは、その情報の「質」です。「誰が発信しているか?」「根拠はあるか?」と一歩立ち止まって考える習慣をつけてください。正しい知識は、あなた自身の健康を守る最強の武器になります。今のあなたの身体は、10年後、20年後のあなたからの「預かり物」です。健康な状態のまま未来の自分へバトンを繋げるのは、今を生きるあなたの責任であり、最高のプレゼントです。今日から、正しいセルフケアを始めてみませんか。
<ご参考>
「出張授業」概要
開催日時:2026年5月7日(木)より 開催予定地:全国8ヶ所(青森、千葉、東京、静岡、福井、大阪、広島、佐賀)
プログラム内容:1.セルフケアとヘルスリテラシーの習得
        2.映像制作を通して同世代に発信するPRスキルの習得
※生徒が制作した動画は、生徒、教員および当社社員により、「メッセージの明確さ」、「表現・構成の工夫」、「内容の信頼 
 性・正確さ」、「斬新さと面白さ」の4項目について採点し、優秀チームの映像は、当社の企業ウェブサイトで活用予定で 
 す。

当社関連商品
「クリーンデンタル(R)」シリーズ:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_cleandental/


【第一三共ヘルスケアについて】
 第一三共ヘルスケアは、OTC医薬品領域におけるリーディングカンパニーとしての強みを基盤に、機能性スキンケ ア・オーラルケア・食品分野へと事業領域を拡大し、生活者の健やかな人生に寄り添うトータルヘルスケア企業として成長を続けています。 
 私たちの理念を体現するコーポレートスローガン「Fit for You ひとりひとりの健やかな人生のライフパートナー」を掲げ、誰もが安心してセルフケア・セルフメディケーションに取り組める社会の実現に貢献してまいります。

【Wellness for GOODについて】
 当社のサステナビリティ活動を今後より一層推進していくにあたり、2025年6月に新たに策定したコンセプトです。 「健やかであること」という意味の「Wellness」と、「良い目的のために」、そして「永続的に・ずっと」という意味を持つ「for GOOD」を組み合わせ、100年後も人と社会と地球が健やかであり続けるために、人々の健康で豊かな生活に 貢献する当社のサステナビリティ活動における考えを表しています。当社はこのコンセプトに基づき、「People」 「Society」「Earth」の 3 つの領域において課題を特定し、解決へ向け取り組んでいます。

【セルフケア アカデミーについて】
 「Wellness for GOOD」の 3 つの領域のひとつ、「People/健やかな体と心へ」における課題解決の一環として実施しています。近年、SNSをはじめ情報量が急増する一方で、健康分野にも偽情報や誤情報が広がり、正確な情報を見極めることが難しくなっています。“セルフケア力”(自分自身で健康を守り対処する力)を養い、ヘルスリテラシーを向上させることを目的とした「セルフケア アカデミー」では現在、セルフケア初心者であるZ世代の高校生に正しいセルフケアを伝える「出張授業」、オンライン教育コンテンツ、セルフケア検定の3つの施策を展開しています。「セルフケア」を正しく学べる学びのプラットフォームとして、自分自身で健康を守り対処する“セルフケア力”を養う取り組みを展開し、世の中のヘルスリテラシー向上を目指しています。
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/wellness-for-good/our-activity/self-care-academy.html
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