【時間意識調査】20年の変化で見る『夫婦の時間』調査

2025/11/21 (2025/11/21更新)

シチズン時計株式会社


シチズン時計株式会社
―『いい夫婦の日』を前に、全国の既婚男女400名に聞いた最新結果を発表ー

 シチズン時計(本社:東京都西東京市、社長:大治良高)では、11月22日の「いい夫婦の日」を前に、『夫婦の時間』調査と題して、全国の既婚男女400名を対象とした意識調査を実施しました。
 本調査では、2025年の最新結果に加え、2020年(5年前)および2005年(20年前)に当社が実施した同様の調査との比較を通じて、夫婦の時間に対する意識の変化を経年で分析しました。日常生活における時間配分に加え、相手の行動に対してイライラを感じるポイントの違い、会話時間の理想と現実とのギャップ、満足度など、夫婦の時間にまつわる多面的な意識を明らかにしました。

◇夫婦の会話時間は20年で20分減少。「会話ゼロ」の休日も約7%に増加し、休日は“静かな共存スタイル”へ
◇夫婦のイライラに“時間感覚のズレ”。妻の「身支度の長さ」、夫の「スマホ・ゲーム」に不満が集中
◇共働き(81.8%)でも休日の家事格差は依然「約2倍」。20~40代妻の4割が「家事時間を減らしたい」
◇父親の育児参加意欲は20年で2倍超に。若い世代ほど家庭参加意識が高く、20代夫婦の8割が記念日を「予定調整してでも一緒に」過ごしたい





【調査概要】
◆期間 2025年10月10日~10月14日
◆方法 インターネットによる調査(インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計)
◆対象 全国の20代~50代の既婚男女400名
     ※対象はあくまで既婚男女個人であり、同一夫婦を対象としたものではありません。    

     ※共働き率:81.8%(2020年56.0%、2005年39.5%)
※文中・表内の百分率(パーセント)の数値は小数点第2位を四捨五入しています。そのため、合計が100%にならない場合があります。

―― 調査結果 ――

【夫婦の休日時間の使い方】
“家事ゼロ”夫が減少、会話は控えめ──夫婦の休日は静かな共存へ

Q1.休日の一日に、あなたは下記項目についてどのくらい時間を費やしていますか。



 休日の平均家事時間は、夫「55分」、妻「1時間49分」。2005年と比べて夫は微増、妻は約25分短縮しており、夫婦間の家事時間の差はやや縮小しています。
 「0分」と回答した夫は22.5%から9.5%へと大幅に減少し、“家事ゼロ”層が明確に減りました。一方で、妻の「3時間以上」が42.5%から23.0%へと半減し、「1時間~2時間」層が増加しています。
 家事の効率化や分担が進む一方で、依然として妻が夫の約2倍の時間を費やしています。共働き世帯の増加を背景に、家事の“総量”そのものを見直すことが今後の課題と言えそうです。




 休日の平均会話時間は、夫「1時間11分」、妻「1時間14分」。2005年からは夫婦ともに約20分減少しており、会話時間の減少傾向が見られます。「0分」と回答した層も夫6.5%、妻7.0%と一定数存在し、”会話ゼロの休日“を過ごす夫婦も少なくありません。
 最も多かった回答は「1時間」(夫31.0%、妻23.5%)で、“ほどほどの会話”が主流となる一方、「3時間以上」と回答した層は大きく減少しました。
 共働き世帯の増加やスマートフォンやタブレットなどのデバイスの普及、個人時間を重視する傾向などを背景に、夫婦で意識的に会話時間を確保することが難しくなっている様子がうかがえます。




 休日に夫婦が別々のことをして過ごす平均時間は、夫「1時間57分」、妻「2時間3分」。2005年の「2時間28分」からやや減少したものの、会話時間(夫1時間11分、妻1時間14分)を上回っており、“自分の時間”を確保するスタイルが定着しています。
 「3時間以上」と回答した割合は、夫42.0%、妻40.5%と高く、特に40~50代では約半数に達しました。一方で、20代では夫18.0%、妻24.0%と低く、若年層ほど夫婦で一緒に過ごす時間を重視する傾向が見られます。

【夫婦の日常生活で“増やしたい時間”“減らしたい時間”】
家事時間を減らしたい妻が倍増、育児に前向きな父親も2倍超

Q2.夫婦が一緒に過ごす日常時間の中で、増やしたい時間、減らしたい時間は何ですか。下記の項目別にお答えください。



 家事時間を「減らしたい」と回答した割合は、夫19.0%、妻36.5%。妻は2005年の19.0%からほぼ倍増しており、家事負担への意識が一層高まっています。2025年の調査では、特に20~40代女性では「減らしたい」が約4割を占め、仕事・育児との両立期に家事負担が集中している実態が浮き彫りになりました。
 一方、「増やしたい」と回答した割合は夫16.5%、妻9.5%。夫の家事参加意欲は一定水準で維持されており、20代男性では22.0%が「増やしたい」と回答しています。
 また、「一緒にしない」と回答した夫は、2005年の22.5%から2025年は12.5%へと減少。家事を“夫婦で担うもの”と捉える意識が、この20年で定着しつつあることがうかがえます。




 「増やしたい」と回答した割合は、夫46.3%、妻40.9%。父親の育児参加意欲はこの20年で2倍以上に増加しており、家庭参加の定着が見て取れます。
 2025年の年代別では、20代が夫61.9%、妻66.7%と最も高く、若年層ほど“子育て時間”への前向きな意識が強い傾向が見られました。一方、50代では「現状程度」が多数派となり、育児のピークを過ぎた世代では“維持志向”が強まる様子もうかがえます。




 「増やしたい」と回答した割合は、夫38.5%、妻48.0%。2005年では男女ともに約5割でしたが、近年は妻の意欲が維持される一方、夫は減少傾向にあります。
 2025年の年代別では、20~30代の妻で「増やしたい」が6割前後(20代60.0%、30代56.0%)と高く、若年層ほど“団らん時間”への意識が強い傾向が見られました。夫も若年層では比較的高水準ですが、50代では24.0%にとどまります。
 一方、「現状程度」と回答した割合は、50代で夫68.0%、妻60.0%と多数派を占め、ライフステージの進行に伴い、夫婦それぞれの生活リズムが確立している様子がうかがえます。




 「増やしたい」と回答した割合は、夫50.0%、妻56.5%と高水準を維持しています。2005年と比べるとやや減少しているものの、「一緒にしない」と回答した層は少数にとどまり、旅行は依然として夫婦の絆を深める時間として位置付けられているようです。

【相手の時間の使い方で“イライラする行為”】
夫は待ち時間、妻はひとり時間に不満──夫婦間の“イライラ”に明確な方向性の違い

Q3.相手(配偶者)の時間の使い方で、長すぎてあなたがイライラするのはどんな行為ですか。該当するものをいくつでもお選びください。(複数回答可)



 夫が妻に対して最も「長すぎてイライラする」と感じているのは「外出前の身支度」(46.5%)。2005年の27.0%から約2倍に増加しており、“待たされること”へのストレスが年々強まっていることが分かります。
 一方、妻が夫に対して最も不満を抱いているのは「パソコン・スマホ・タブレット」(36.0%)の長時間利用。さらに「トイレ」(28.0%)や「ゲーム」(24.5%)も上位に挙がり、妻は夫が“ひとりで時間を費やす行動”に不満を感じやすい傾向が見られます。
 このように、夫は“待ち時間のストレス”、妻は“距離が生まれる行動への不満”を抱えやすく、日常に潜む“時間感覚のズレ”が夫婦間の摩擦を生む要因となっている様子がうかがえます。

【理想と現実の“夫婦の会話時間”】
理想は「2時間以上」が約4割、現実は平均1時間強──妻の“もっと話したい”が届きにくい現状

Q4.あなたにとって、休日一日あたりの理想的な夫婦の会話時間はどのくらいですか。



 理想の会話時間は、夫婦ともに平均「1時間31分」でした。最も多かった回答は「1時間」(夫31.0%、妻28.5%)で、“ほどほどの会話”を理想とする層が中心です。さらに「2時間以上」と回答した層も夫39.0%、妻41.0%にのぼり、休日にはしっかりと会話を楽しみたいというニーズが根強いことが分かります。
 一方、現実の平均会話時間(Q1)は夫「1時間11分」、妻「1時間14分」と、理想より約20分短い結果となりました。特に「30分以下」と回答した層は、夫32.5%、妻39.0%と多く、仕事や家事、生活リズムの違いが“会話時間の確保”を難しくしている状況がうかがえます。
 また、妻の方が理想と現実の差が大きく、理想では「2時間以上」が41.0%に対し、現実では29.5%にとどまっています。“もっと話したい”という気持ちが満たされにくい妻の姿が浮かび上がる結果となりました。

【夫婦の時間に対する満足度】
夫婦の時間には“おおむね満足”──20代は高評価、育児・仕事が重なる40代は厳しめの声も

Q5.夫婦で一緒に過ごす時間の満足度を、10点満点でお答えください。



 夫婦で一緒に過ごす時間の平均満足度は、夫6.6点、妻6.2点。最も多かった回答は「8点」(夫21.5%、妻19.0%)で、“おおむね満足”と感じている層が中心となっています。一方で、「5点以下」と回答した層も夫30.0%、妻36.5%にのぼり、満足度には一定のばらつきが見られました。
 年代別では、20代夫が7.6点と最も高く、妻も6.6点と比較的高水準でした。若年層ほど夫婦時間に前向きに評価する傾向が見られる一方、40代では夫6.2点、妻5.6点と最も低く、育児や仕事などとの両立による多忙さが満足度の低下に影響している可能性があります。

【特別な日の予定調整意識】
特別な日は「予定を調整してでも一緒に」過ごしたい──20代は8割超、記念日重視は世代を超えて多数派

Q6.結婚記念日や誕生日などの特別な日に、夫婦で一緒に過ごす時間を確保するため、事前に休暇を取ったり予定を調整したりすることがありますか。



 結婚記念日や誕生日などの特別な日に、夫婦で一緒に過ごす時間を確保するために「予定を調整する」と回答した人は、20代で夫80.0%、妻86.0%と8割を超えました。若い世代ほど特別な日の時間を重視する傾向がうかがえます。
 年代が上がるにつれて割合はやや低下するものの、30~50代でも夫の過半数(30代68.0%、40代56.0%、50代54.0%)、妻の約半数(30代52.0%、40代58.0%、50代44.0%)が「はい」と回答しています。世代を問わず、「特別な日はできるだけ一緒に過ごしたい」という意識が広く浸透していることが分かります。
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