概要
ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)は、200年以上の歴史を誇る、アメリカントラディショナルスタイルの老舗ブランド。
〝ナンバーワンサックスーツ〟やポロカラー(ボタンダウン)シャツ、ポロコートを生み出したブランドで、リンカーン、ケネディなど歴代米大統領や多くの有名人が顧客リストに名を連ねてきた。現存する企業の中では、アメリカで最初に既製のスーツを販売したことでも知られている。
創業者のヘンリー・サンズ・ブルックスは、「最高品質の商品だけを作り、取り扱うこと。適正な利益のみを含んだ価格で販売し、その価値を理解できる顧客とのみ取引すること」を基本理念に掲げ、今もアメリカで最も歴史のある服飾ブランドとして世界中で愛され続けている。ボタンダウンシャツやポロシャツに付けられるワンポイントは、リボンで吊るされた子羊のマーク。いわゆるゴールデンフリース(金羊毛)で、1850年から採用されている。
日本での販売は、米ブルックスブラザーズとダイドーリミテッドが合弁で設立したブルックスブラザーズジャパン(出資比率:ブルックスブラザーズグループ・インク60%、ダイドーリミテッド40%)が手がけ、2018年10月時点で、全国76拠点、81店舗(アウトレット19店舗含む)を展開している。
歴史
ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)の創業は1818年。当時45歳のヘンリー・サンズ・ブルックスがニューヨーク市に1号店をオープンしたことからスタート。1849年には既製スーツの販売をスタートさせ、1850年には会社の商標としてゴールデンフリースを採用するとともに、社名をブルックスブラザーズとした。代表するアイテムであるポロカラー(ボタンダウン)シャツを誕生させたのは1896年で、創業者の孫にあたるジョン・E・ブルックスがイングランドでポロの試合を観戦した際、選手の襟が風でなびかないようにボタンで留められていることを発見したことに着想し、「ファッション史上最も模倣されたアイテム」とも言われるポロカラー(ボタンダウン)シャツが誕生した。
1915年にはグランド・セントラル駅の完成後、現在も本店があるマディソン街346番地に移転した。
1979年には海外初出店として日本への進出を果たし、ダイドーリミテッド(当時の社名は大同毛織)と合弁でブルックスブラザーズジャパンを設立し旗艦店として青山本店をオープンした。
伝統を重んじながらも新たな取り組みや商品開発にも積極的で、1998年にノンアイロンシャツを発売し、2007年にはトム・ブラウンをデザイナーに迎え、トラディショナルなラインにファッショナブルな流行を取り入れた、ブラックフリース・バイ・ブルックスブラザーズを発表(2015年まで継続)、2014年にはクラシックなスタイルをカジュアルにアップデートした、レッドフリースの販売を始めた。
(2019年2月現在)