厚さ1.65mmの自社製超薄型ウォッチに、“透明な目”を備えたミステリー表示を融合

「ThinKing Mystery」
独立系時計師・発明家であるKonstantin Chaykin(コンスタンチン・チャイキン)は、2024年に発表したケース厚わずか1.65mmの自社製超薄型ウォッチ「ThinKing」をベースに、新たな限定モデル「ThinKing Mystery」を発表します。

透明なディスクによる“ミステリー表示” 「ThinKing Mystery」
超薄型時計製造における構造・工程・再現性の研究成果をもとに誕生した本作は、コンスタンチン・チャイキンを象徴する“Joker”の意匠を継承しながら、透明なディスクによる“ミステリー表示”を採用した特別な一本です。
結果だけでなく、“再現できる工程”を築いた超薄型時計製造

「ThinKing Mystery」コンスタンチン・チャイキン自社製 超薄型キャリバー K.23-3.1
超薄型時計の製造で最も難しいのは、すべての部品や構造を、極めて小さなサイズの中で正確に成立させなければならないことです。
時計が薄くなればなるほど、部品同士のすき間はごくわずかになり、許される誤差も極限まで小さくなります。わずかな変形も1000分の1ミリ単位で管理する必要があり、部品ごとの選別や、手作業による微細な調整も欠かせません。
そのため、超薄型時計の製造には、厳密に定められた作業手順、常に一定に保たれた組立条件、そして通常以上に時間をかける最終検査を含む、高度に管理された生産体制が必要となります。
コンスタンチン・チャイキンのマニュファクチュールでは、研究と自社の技術的ノウハウをもとに、こうした極小部品を高精度で扱うための独自の製造プロトコルを構築しました。
コンスタンチン・チャイキンは次のように語っています。
「私にとって、これは単なる幸運ではありません。偶然コインが立ったのではなく、一度実現した前例のない薄さを、再び再現できる工程を完全に理解した結果なのです。」

「ThinKing Mystery」コンスタンチン・チャイキン自社製 超薄型キャリバー K.23-3.1
「ThinKing Mystery」を製品化するにあたり、同マニュファクチュールは、こうした“偶然ではない成功”を支える要素を一つひとつ数値化し、技術として分析・文書化し、複数の工程にまたがって再現できる製造プロセスへと落とし込みました。
なお、ケース単体だけでも約40の工程管理ポイントが設けられており、その精密さは、伝統的な時計製造というより、むしろ航空宇宙工学に近いレベルにあります。各工程の条件や数値は内部文書に記録され、厳格な品質基準に基づいて検証されています。
“透明な目”が生み出す、新たなJoker表現ミステリー表示という着想

「ThinKing Mystery」
「ThinKing Mystery」は、記録達成のための一点物として作られたオリジナルの超薄型モデルとは異なり、二つの発想をもとに生まれました。
一つは、コンスタンチン・チャイキンを象徴する作品群である“Joker”のコンセプトです。
本作ではその意匠を受け継ぎながら、新たな決定的ディテールとして、“目”の表示部分が完全な透明構造へと進化しました。従来の構造にあったクロスバーはなくなり、より幻想的で印象的な表情を実現しています。
この着想の源流となったのが、2007年に製作された「Mystery 1000 Jewels」です。
これは、奇術師、時計師、発明家であったジャン=ウジェーヌ・ロベール=ウーダンの遺産に捧げられた作品です。19世紀に彼が手掛けたテーブルクロックでは、透明なディスクによって単針が動き、針が宙に浮いているかのように見える一方で、ムーブメントそのものはケース内に隠されていました。
コンスタンチン・チャイキンは次のようにコメントしています。
「ミステリー表示は時計製造の中で長く受け継がれてきたものであり、私自身もすでに成功体験を持っていました。最初はそれをJokerに取り入れたいと考えていましたが、検討を進めるうちに、それが超薄型ムーブメントにとって技術的に完璧に適合することが分かったのです。機構そのものが、その可能性を示していました。」
従来の構造では、側方から伝えた動力で中央軸上の車輪を回していたため、回転時にわずかなブレが発生する可能性がありました。
これに対して最新バージョンでは、側方駆動によって無垢のサファイアディスクを直接回転させる構造へと改めることで、設計上、軸方向のブレを排除しています。さらに各インジケーターの周囲には3つのローラーを配置し、動きを安定してガイドすることで、半径方向のブレもほぼゼロに近づけると同時に、香箱から伝わるエネルギーの損失も抑えています。
厚さ1.65mmでありながら、実用性まで追求した構造

「ThinKing Mystery」のケースは、極限まで薄い
「ThinKing Mystery」のケースは、極限まで薄いにもかかわらず、時計全体の形状と構造をしっかり支える役割を担っています。
ケース素材には、高精度かつ完全非磁性の高強度合金を採用しており、高い剛性と耐食性を備えています。

「ThinKing Mystery」キャリバーK.23-3.1ケースバック自体がムーブメントの地板
また、自社製キャリバーK.23-3.1はケースバックに組み込まれており、このケースバック自体がムーブメントの地板も兼ねています。
コンスタンチン・チャイキンは、単に薄さの記録を追い求めているわけではないと語ります。
「私はこれからも、さらに小さなミリメートルの断片へ挑み続けることができます。しかし今の私にとって、より重要なのは、1.65mmという構造を堅牢で再現可能なものにすることです。」
テンプ機構は、同じ平面上に並ぶ二つの輪で構成されており、それぞれの外周が歯で噛み合う仕組みになっています。

「ThinKing Mystery」香箱芯には、炭化タングステン球を用いたオーバーランニングクラッチが採用
一方は振動数と等時性を担い、もう一方はローラーを備え、インパルスジュエルプレートとしてアンクルと作用します。
また、従来型の上蓋を持たない超薄型香箱も見直され、香箱を支えるブリッジには補強リブが追加されました。さらに香箱芯には、炭化タングステン球を用いたオーバーランニングクラッチが採用されています。
その結果、パワーリザーブは32時間から38時間へと向上しました。

「ThinKing Mystery」高品質レザー製の特許取得済みストラップ
さらに、本作のために開発された高品質レザー製の特許取得済みストラップには、弾性インサートとしなやかなチタン製補強材が組み込まれており、時計全体を支える構造の一部として機能しながら、ケースに加わる余計なストレスを大幅に軽減します。
極限の薄さを成立させる、繊細な仕上げ工程

「ThinKing Mystery」
「ThinKing Mystery」に使われる各部品の最終仕上げは、非常に繊細な作業です。
ほんのわずかに金属を削りすぎたり、不用意な接触が起きたりするだけでも、不要な曲がりが生じ、組み上げ全体の精度に影響を与える可能性があります。

「ThinKing Mystery」1.65mm
そのため時計師は、各工程ごとに必要な測定を行いながら、細心の注意と精度をもって作業を進めます。これは、部品の寸法を厳密に管理し、必要な強度を保ちながら、全体にわたって規定された厚みを維持するために欠かせません。なかでもケースの最終仕上げには、特有の難しさがあります。
コンスタンチン・チャイキンは次のように語っています。
「ThinKing Mysteryのような薄さの部品を最終仕上げすること自体が、一つの挑戦です。これは極めて繊細な作業であり、時計師の経験が決定的な意味を持ちます。」
採用されている合金は、非常に厳しい熱処理を経ることで、硬度と塑性変形への耐性が大きく高められています。
そのため時計師には、金属と工具の状態を極めて高い精度で感じ取る技術が求められます。ミクロン単位のわずかなずれであっても、キャリバー各部の必要なクリアランスに影響し、ムーブメントの安定した作動を損なう可能性があるためです。
それでもなお、ケースおよびキャリバーの仕上げは、オート・オルロジュリーの規範に則って行われています。
ブリッジと地板にはペルラージュとストレートグレイン、車輪にはサーキュラーグレインが施され、面取りはすべて手作業でカットされたうえで、鏡面研磨されています。
リューズを持たない、極めてクリーンなシルエット-専用ツールによる巻き上げ・時刻調整-
超薄型時計ならではの特性を踏まえ、コンスタンチン・チャイキンは当初からリューズを設けない方針を採用しました。リューズはケースの厚みを増してしまうだけでなく、見た目にもシルエットへ重さを与えてしまうためです。
この限定モデルには、過巻きを防止する安全機構を備えた新しい補助ツールが2種類用意されています。これにより、主ゼンマイが必要以上に巻き上げられることはありません。
一つ目は、コンパクトで高強度なカーボン製のケース型ツールです。
平らな内面には、周囲に沿って4つのスプリング式サポートが配置されており、さらに巻き上げ用と時刻調整用の2本のスプリング式シャフトが組み込まれています。時計を内部にセットし、蓋を閉じた後、ケースの外側にわずかに突き出した二つのホイールを操作することで調整を行います。
二つ目は、細長いキー型ツールです。
これはケースバックの専用スロットに差し込み、回転させることで巻き上げや時刻調整を行う仕組みです。
製品仕様 Konstantin Chaykin ThinKing Mystery

Konstantin Chaykin ThinKing Mystery
- ケースサイズ・素材
41mm、高強度・高精度合金 厚さ 1.65mm
- 総部品点数
284点
- 重量
12.1g(ストラップ除く)
- ムーブメント
コンスタンチン・チャイキン自社製 超薄型キャリバー K.23-3.1 手巻き(専用キーによる巻き上げ)ムーブメントは時計ケースに統合 54石 日差 −15/+20秒
- テンプ
歯付きカップリングを備えたデュアルバランス(特許取得ソリューション)振動数:18,000振動/時
- 脱進機
スイスレバー脱進機
- パワーリザーブ
38時間単一の超薄型香箱による(特許取得ソリューション)
- 機能
“ミステリー”時刻表示時表示、分表示
- 表示用クリスタルサファイアクリスタル4枚直径10.6mm、厚さ0.3mm
- 表示ディスクサファイアディスク2枚直径10.6mm、厚さ0.2mm
- ストラップ高品質レザーストラップしなやかなチタン製補強材および弾性インサートを内蔵(特許取得ソリューション)
- バックルコンスタンチン・チャイキン マニュファクチュール製クラシック ステンレススチールバックル
- 巻き上げボックスカーボンおよびステンレススチール製サイズ:47 × 43 × 9.2mm重量:30g部品数:112点巻き上げ・時刻調整機構および安全逆転クラッチを含む
- 巻き上げキーステンレススチール製長さ94mm、直径9.50mm部品数:26点安全機構を含む
- 限定数12本限定
【お問い合わせ】
コンスタンチン・チャイキン日本総代理店
(株)ANDOROS 時計部
03-6450-7068
https://konstantin-chaykin.jp/
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