読者の声



 これまで拝読し、とても参考になると共に指針にもなる内容がたくさんありました。

 縫製業界の立場から、「ものづくり最前線」「アフターコロナを見据えて有力縫製トップに聞く」や「記者の目」など日本の物作りの大切さを提言も含め、アパレル産業全体に発信して頂き感謝しています。また、東日本大震災直後には津波で被災した久慈地域の縫製工場を1面で連載し、とても感動すると共に前に進む勇気も頂きました。

 今後の紙面で期待するのは、国内縫製業の重要性を継続的に発信して頂くことです。7月5日付に「需要は回復基調、輸入がけん引 縮小続く国産〝回帰〟見えず」の記事がありました。その衣類の輸入量と浸透率のグラフで、22年は37億2770万点、浸透率98.5%とありましたが、このうち実際に売れた数量とプロパー消化率はどのくらいなのかが問題ではないでしょうか。残り1.5%の国内生産ですが、輸入浸透率の金額ベースでは約20%あり、価格競争商品ではなく百貨店などで売られる高付加価値商品を作っています。

 その国内縫製工場が今後ますます激減することに危機感を持たない国内アパレルがあることが日本アパレル産業全体の危機であり、今後サプライチェーン構築などで国内生産でのプロパー消化率向上、製造原価率、生産性などについての記事を強く望みます。

(繊研新聞本紙23年7月20日付)