イースリー「エクラン」/高感度でフェミニンな服を買いやすく 19年春から出店加速


 イースリーの「エクラン」は16年秋にスタートした、20代後半向けのレディスブランド。モード感とカジュアルさを加えたフェミニンな服を、対象客層が買いやすい価格で販売する。スカートとワンピースの二軸で売り上げを伸ばし、ブランドの方向性も固まってきたことで、今春から積極的に出店を進める。東京、名古屋、大阪のファッションビルを中心に、一部百貨店も想定する。

スカートとワンピースがブランドの軸に

 1号店を16年秋に東京・新宿ルミネエストの地下1階に開いた。ヤング向けのフェミニンカジュアルブランドを買っていた女性が大人になった時に着られる、甘過ぎないフェミニンな服という市場を狙った。しかし、周辺のブランドに引っ張られて価格設定が下がり過ぎ、品質も落ちてしまい、競合との差別化ができずにいた。

 そこでこの1年、MDの修正に取り組み、スカートとワンピースをブランドの軸として育ててきた。

 18~19年秋冬はこれをベースにさらに感度を高め、カジュアルさや格好良さを加えた大人のフェミニンスタイルを打ち出した。店頭では実際にボタニカル柄のワンピース、チェック柄切り替えのトレンチ風スカートなどが売れた。ルミネエスト店の18年秋冬の売り上げは前年同期比50%増ペースで推移。自社ECも現在2.5~3倍ペースと好調だ。

素材切り替えなどで感度をアップ

都市部のファッションビルや百貨店へ

 19年春夏からは「高感度で都会的なフェミニンブランドに方向性を定める」(中村慎之介エクラン事業部事業部長)。ルミネ新宿・ルミネ2のような感度の商品がルミネエストの価格帯で買えるポジションを確立する。これに合わせてロゴやショッパーも変える。

 19年春夏の商品は初めてオリジナルの生地を採用した。ペイズリー柄×花柄、小花柄、ストライプの3柄で、ワンピースとマキシ丈のスカートを作った。品質を高め、一時下がっていた価格設定も見直し、ワンピースの中心価格は1万4000円とする。

小花柄などオリジナルプリントも

 強みであるスカートとのセット率を上げるため、ベーシックなトップも増やす。新しくオケージョン向けのドレスラインも企画する。これらの提案で、ルミネエスト店は売上高をさらに50%伸ばしたい考えだ。

 現在、常設店はルミネエスト店のみ。18年秋冬は、名古屋タカシマヤゲートタワーモール、阪急うめだ本店、大阪・梅田のエスト(19年1月末まで)で期間限定店を開いた。19年春には、エストに常設店を開く事が決定。内装はこれまでのピンクから白を基調にした空間に変え、商品が引き立つようにする。

 今後は東京、名古屋、大阪の高感度なファッションビルを中心に、一部百貨店への出店も検討している。19年には5店舗体制にし、中長期的には8~10店舗を計画する。レディス市場でカジュアル傾向が続くなか、フェミニン一辺倒ではないエクランは、勢いのある今が攻め時とみて出店を加速する。

着こなしの幅も広げる


ethree inc.

【TEL】03-5774-2210

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