クワイエットラグジュアリーから脱却する方向に進んでいる。25年春夏、新たに注目するのは、ロマンティックで甘い世界。少しヒストリカルな要素も含んだフェミニンなムードに、心引かれたというバイヤーが多い。ファッションとしてのファンタジーを追求しながら、猛暑や残暑に適応する、着やすくて涼しい素材のアイテムも欠かせなくなっている。
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- 発注したデザイナーブランドベスト3とその理由
- 品揃えで重点としたこと、新たな取り組み
- 注目のトレンドキーワード
- 売れると期待するアイテム
- 新規で買い付けるブランド
色気、可愛らしさを強調
エストネーション バイヤー 佐川洋子さん
1.発注したデザイナーブランドベスト3とその理由
「ヴァレンティノ」=デザイナー交代後の注目のコレクション。ビンテージ感漂う圧巻のルックはまさにアレッサンドロ・ミケーレの世界。スタイリングは独特だが、一点一点がとても美しく、メゾンの職人技が光っていた。ふんだんに使われている小物も新鮮で、ジュエリーの利かせ方やソックスの合わせ方、バッグの2個持ちなど、〝盛る〟スタイリングに鮮度を感じた。
「サカイ」=原点であるコレクションを見つめ直し、サカイの象徴的な服のアーキタイプであるアイテムを現代的にアレンジ、再構築したというコレクションは、いつもよりシンプルだが、よりスタイルが引き立って印象的だった。エンブレムがポイントのブレザー×ボウタイのスタイルは、多くの人がトライできそう。ボーダーのアレンジもすてき。フレンチムードが新鮮だった。
「クロエ」=引き続き、クロエといえばこれ!という世界で、レースやカラーの美しさが際立ったコレクションだった。先シーズンに比べてウェアの鮮度はなかったが、雑貨の鮮度がアップし、スタイルをアップデートしていた。
2.品揃えで重点としたこと、新たな取り組み
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