“アート”がトレンドなわけですが。(五十君花実)

2013/12/09 00:00 更新


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14年春夏のレディスコレクションで、アートからのインスパイヤというものが大きなトレンドのうねりとなっております。

プラダの現代アートルックがその代表ですね。

 


撮影=大原広和


東京コレクションでもアートインスパイヤの流れは出ておりましたよ。

たとえばミントデザインズさんは、キャンバス地のジャケットやコートに絵の具みたいなテクスチャが載っておりました。

 


撮影=大原広和

 

恥ずかしながら私は美術の素養が無く、そんな私が「アートがトレンドです!具体的には●●というアーティストが~~」とか書くと皮相上滑りな感じが甚だしいのでこの話はこのへんで。

ここでは、そういった具体的なアートの話ではなく、「なぜ今アートに焦点が当たっているのか」を話題とさせていただきます。

アートとファッションって元来切っても切り離せないもの。

故に、ファッションがアートを扱うのは当然であり、何を今更話題にしているの?な感じもあります。

それでもやっぱり、アートがこんなに大きなトレンドのカタマリになるのは久々な感じがしますし、その背景には何らかの理由があるはず。

一体どんな理由なのかな~とぼんやり考えておりましたが、先日某セレクトショップのディレクターさんを取材している時に、こんなお話が出ました。

「ファストファッションの広がりでファッションが飽和してしまい、ラグジュアリーブランドはいま一度希少性を高めることを意識している。その手段として、ブランドのヒストリーを訴えたり(店頭にレザー職人を呼んでイベントしたり、筋トレになりそうな分厚いブランド本出したりとかね)、デザイナーのパーソナルな部分を訴えたりという切り口がある。切り口の一つとして、アートにも焦点が当たっているのでは」とのこと。

確かに、アーティストとガツンと組んでもの作りをするのは、ラグジュアリーブランドのように資本力のあるブランド、もしくはアーティストにリスペクトされるようなパワーあるクリエーションのブランドにしかできません(ファストファッションも資本力は十二分にあるじゃんという指摘は横に置いておく)。

まあでも、その「希少性を求めてアートに焦点を当てたデザイン」もまた、コピーされてマスに広がっていくわけですけどね。それが悪いとかではなく、ファッションって基本的にそういう仕組みですから。

さて、ファッションも社会の一部なので、ファッショントレンドは他分野のトレンドともつながっています。

どんな分野であれ、最も感覚が鋭い人たちはどことなく同じような気分を感じ取っているので、アウトプットされるものもつながってくるのでしょう。というわけで、アートの流れは他分野でも出ているはず。

そこで真っ先に思い浮かぶのは、レディー・ガガの新アルバム「アート・ポップ」ですね。

と言っても、彼女はファッションデザイナーたちのミューズなので、彼女のありように影響を受けたファッション界の方が彼女に引っ張られていると言った方が正しいのかもしれません。

あとは、NYで今ストリートグラフィティが盛り上がっているらしいということもアート関連ネタでしょうか。

弊紙12月6日付け8面のコラム(在NYの柏原さんという方が書かれているコラム。興味深い内容なので是非読んでみていただきたい)によると、彼の地では今また、ストリートグラフィティにアツい視線が向けられているようですよ。

ご存知のように、90年代ストリートのムードもこの間大注目のトレンドとなっています。

原宿や渋谷の街には、ナインティーズのストリートルックが溢れておりますね。

90年代ストリートは、アートの流れよりも更に大きなトレンドのうねりと言ってもいいものです。

グラフィティって90年代のイメージにも通じるものですから、非常に納得です(バスキアやキースヘリングが活躍したのは80年代ですが、まあトレンドとなっているイメージとしては大体同じということで勘弁してください)。

12月5日号のフリーペーパー「R25」さんにも、ストリートグラフィティに関するコラムが載っておりました。

コレを読んで、「世の中の気分ってつながってるな~」としみじみ感じた次第です。

なーんて、単なる私のこじ付けかしら?

アートとは全く別の話になるのですが、私がアート以外で「世の中って今なんとなくコレが気分なのか??」と思っている事象が“SF”です。

ジブリの「かぐや姫の物語」(竹取物語は世界最古のSF)しかり、キムタクのドラマ「安堂ロイド」しかり。

そしてファッション界からのSF関連エントリーは・・・!

何かとお騒がせな「リトゥンアフターワーズ」です!!

10月に渋谷パルコで開かれたリトゥンのプレゼン、ご覧になられた方もいるでしょう。

布が作れなくなってボロを着たとある惑星のお姫さまが、織機のシャトル(杼)を手に木製のスペースシャトルに乗り込んで、新しい星をめざすというストーリーでした。

…なんたる壮大さ!!

「シャトル」のダブルミーニングが憎いぜ!



撮影=加茂ヒロユキ

 

“ファッションショー”だと思って会場を訪れた私は、正直度肝を抜かれました。

これ、ファッションじゃなくて状況劇場 BY 唐十郎的な何かじゃね?と。

恐らく他の多くのお客さんもそうだったことでしょう。

まさかの古事記+SFでしたもの。

この深遠?なストーリーが今後どうなっていくのか、展開を楽しみにしたいと思います!

というわけで、無理やりな感じもかなりいたしますが、なんかSFっぽいものが最近私はよく目に付くわけです。

…ただ単に、私が近頃SF好きなので目に留まりやすいだけなのかもしれませんが。

でもそもそも、ザ・ミーハーな私が近頃SFが好きという時点でSFがキテるんだと思うんすよ!!

…どうですか!? この無茶苦茶な論理展開!!

まあでも、アートにしろSFにしろ、そういう世の中全体に漂っているなんとな~くの気分が次なるトレンドに収束していくものですから、良かったら皆さんも一度そんな切り口で世の中を見てみてくださいね。

世の中の流れを作る次なる何かが見えるかもしれないし、見えないかもしれません!!

以上!!!



五十君花実 特技=ミーハーな記者・五十君がお届けする業界のよもやま話。パリコレから東コレ、ストリート、地方のおもしろショップまで、ニュースあるところに五十君あり!!…というスタンスが理想です

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