遊牧民のブルー(五十君花実)

2013/11/05 00:00 更新


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ここ数シーズン、青がトレンドカラーになっています。

錆がかったような緑青からパウダーブルーまで幅広いですが、最も注目すべき青はロイヤルブルーです。

日本人はなかなか着ない色でしたが、この秋冬は街や店頭で結構見かけます。

先日行われた14年春夏東京コレクションでも、いくつかのブランドがロイヤルブルーを差しておりましたよ。

 


「ソマルタ」の14年春夏より
(撮影=加茂ヒロユキ)


このロイヤルブルー、コレクションのランウェーにじわじわ出始めたのは恐らく11~12年の秋冬だったように記憶しています。

その後12年春夏、12~13年秋冬、13年春夏、13~14年秋冬、14年春夏と続いているんですね。

面白いのが、シーズンによって呼び名が変わることです。

11~12年秋冬(多分)は、とあるパリの有力ブランドがロイヤルブルーを「クラインブルー」と呼んでいました。クラインブルーとは、「フランスの画家、イブ・クラインが黄金よりも高貴な色として作った青」です(しれっとウィキペディアより抜粋)。

そしてその次くらいのシーズンに「コーンフラワーブルー」という呼び方が出てきました。

アホな私は「とうもろこしって、こんな青い花が咲くんだ~キレイ☆」とか思っていました。

…恥ずかしい!!

とうもろこしって、ヒゲみたいなやつの先に、色なんか分からないめしべ&おしべがついてるだけじゃん!

小学校の理科でとうもろこし育てたじゃん!!

という駄話はさて置き、本当のコーンフラワーは矢車菊です。

矢車菊って、欧米では高貴なイメージの花なんですって。

そういえば、エジプトのファラオだかネアンデルタール人だかのお墓に矢車菊が供えられていたって話、聞いたことあるようなないような気がしますね。

で、クラインブルー、コーンフラワーブルーに続き、14年春夏に出てきた新しい呼び名が「遊牧民のブルー」です。パリの某有力ブランドがそう表現していらっしゃいました。

14年春夏は“自然”とか“トライバル”といった要素がトレンドテーマの一つになっており、その中で砂漠とか遊牧民もキーワードとして浮上しているのです。

「遊牧民のブルー」

いやはや、なんともロマンたっぷり!

かっこ良すぎるではないですか!!

で、調べたのですよ。

青を着る遊牧民って一体誰なのかと。

チンギスハンを思い浮かべがち(彼、蒼き狼って呼ばれてるしさ)ですが、14年春夏の気分は砂漠は砂漠でも北アフリカ的な砂漠であり、ゴビ砂漠ではないので当てはまりません。

そして見付けました。

北アフリカにいる青い服着ている方たちを。

サハラ砂漠に散らばっているベルベル系のトゥアレグ族の皆さんが、伝統的に藍で染めた青い服を着ていらっしゃるそうです。

彼らの青をトゥアレグブルーと呼ぶそうですよ。

詳しくは、こちらを参照ください。

 


(写真は上記サイトより)


ただし、ブランド側が遊牧民の青=トゥアレグの青だと言ったわけではないので、これは単なる私の推測です。

なんかしかも、トゥアレグは去年フランスがすごくセンシティブになっていたマリ北部紛争に関係しているっぽい?(しれっとウィキペディアより抜粋しましたが、正直ウィキを読んでも詳細がよく分からない)ので、それをパリのブランドが扱うのかは疑問が残ります。

だから、もしかしたらトゥアレグなのかもね~程度に軽く流してくださいませ。

というわけで、同じロイヤルブルーでも、このようにシーズンによって名前が変わっていくわけです(実際は全く同じ色ではなくてトーンが微妙に異なるんだけど)。

そして、名前が変わる度になんだかフレッシュな印象になる。

スパッツがレギンスと呼ばれるようになってファッションアイテムに返り咲いたみたいに、名前って、ファッションに置いて(ファッション以外でも)非常に重要なわけですね。

名前が流行を作ると言っても過言ではないのです。

以上、トレンドのロイヤルブルーを切り口に、いつかどこかで使えるかもしれないマメ知識をお送りしました。



五十君花実 特技=ミーハーな記者・五十君がお届けする業界のよもやま話。パリコレから東コレ、ストリート、地方のおもしろショップまで、ニュースあるところに五十君あり!!…というスタンスが理想です

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