フィリピン滞在後、スカイプ英会話にはまっている五十君です、こんばんは。
スカイプ英会話も色々あるので、何社か試してみた(といってもレアジョブ、DMM英会話、ネイティブキャンプの3社だけですが)結果、普通に会話するならレアジョブが私には一番合ってる気がします。
スカイプ英会話についてのブログでも立ち上げようかしら…。 そっちの方が確実にアフィリエイトで稼げる気がする…!!
そんな近況報告はさておき。
さて、このところショップオープンが相次いでおります。
例年、夏の終わり~秋の立ち上がりにかけては出店が多いんですが、今年は特に多い気がいたします。
(しかし、例年「今年は特に多い」と言ってる気もするので、毎年こんなもんかもしれません)
私が担当している東京のデザイナーズブランドの分野では、
• ミントデザインズ
• クリスチャンダダ
• アンリアレイジ
• アンブッシュ
• C.E
のオープンが8月~9月上旬にかけてありました。
今後は9月末にかけて、セレクトショップの気合いの入った大型店舗(バーニーズニューヨーク、ユナイテッドアローズの両六本木店)のオープン&改装が控えています。
ただ、そういったリアル店舗の出店ラッシュの一方で、今の時代は、ECがブランドやショップの第一の成長ドライバーになっていることは言うまでもありません。
メーカーや小売企業の決算会見に行っても(私あんまりそーゆーの行かないですけど)、アナリストや記者が質問するのは大体EC関連の話題ですし、普段取材をしていても話は自然と「ECどうします?」という方向に流れていきます。
リーマンショックや東日本大震災を経て、ファッションに対する消費マインドがすっかり様変わりした今、「もはやECしか我々が売り上げを伸ばす余地は無い!」というのがアパレル&小売り各社の共通認識になっていると言っても過言ではない。
…
…
…が、しかし!
そんなEC全盛時代だからこそ、いま改めてリアル店が面白いな、と思いまして。
いまリアル店を出店するブランドやショップは、意識的にしろ無意識的にしろ、「ECではできない、リアル店ならではの体験とは何か?」という問いを繰り返して、時代の粋を集めまくって店作りをしています。
よって、従来に比べてより一層コンセプチュアルだったり、ライブ感を意識した店がこの間生まれるようになっていると感じます。
極論すると、「買い物する気が全然なくても、その空間に行くだけでなんか楽しい!」みたいな店が増えている。いわばディスニーランド的な。
言い換えれば、そういう強い店を作らないんだったら、今の時代はわざわざリアル店を出す意味なんて無いし、却って非効率なんでしょう。
(特に路面店は。駅ビルやモールの中の店はまた違うでしょうが)
販売員さんを採用するのはいますごく大変だし、家賃もかかる。 ECならその両方ともいりませんから。
たとえば9月初旬にオープンした「C.E」のショップ。
C.Eと言えば20~30代の男性に(女性にも)熱狂的なファンがいるストリートブランドですが、その待望の一号店が青山のフロムファーストビルの2階にできたというので取材に伺いました。
通常はクラブとかライブハウスに置く本気のサウンドシステム(手前左の黒い箱)を入れている点もお店作りのポイント
写真の通り、床が鏡張りです。
しかも猟奇的な事件の後のようにどれも割れに割れまくっています。「…一体ここで何があったの!?」と思わず想像しちゃいます。
入り口すぐの床には鏡は張ってないんですが、ワックスでテッカテカに光らせていて、雨の夜のコンクリートみたいに濡れてにじんで見える。
そこにライトが反射すると、やけにドラマチックなんですよ。
なんだかここ、無性にイマジネーションを刺激される店です!
外壁のレンガの感じがフロムファーストならでは
他にも色々と不思議な違和感、というか浮遊感、もしくはSFっぽさみたいなものを感じる店なのですが、私の語彙では残念ながらこの違和感を表現しきれない(←…それライターとして致命的ではないのか。。)ので、皆さん是非一度行って体感してみてください。
「70年代のイタリアのホラー映画が、ブランドのインスピレーションソースの一つなんだ」というお話を、以前展示会やインタビューの際にうかがっていたのですが、今回のお店の内装もそこからイメージを広げていらっしゃるそうです。
だからなんか事件みたいな感じとか、ドラマチックなムードがあるのね~、と。
あと、そもそも出店先がフロムファーストビルだというのが面白いな~と思って。
正直、フロムファーストビルや同ビルがあるみゆき通り沿いって、いま勢いのあるストリートブランドとはイメージとしてあまり結び付かないじゃないですか。
C.Eがお店を出すんだとしたら、キャットストリートとか、そういうもっと繁華な場所だと私はなんとなく勝手に想像していたんです。
それが、80年代にDCブランドブームを牽引したフロムファーストビルや、日本ファッション界の重鎮(コムデ、ヨウジ、イッセイの御三家)が軒を並べるみゆき通りにお店を出すというのが、なんとも意外だな~と思って。
「フロムファーストが75年に建てられたビルなので、70年代の映画に通じる部分を感じて――」「若かりし頃、フロムファースト界隈は(ファッションの街として)凄く素敵な場所だったから、そういう印象があって――」といった理由でこの場所に出店することにした、と取材時にうかがいましたが、
こういう「意外性をつく」「イメージを裏切る」みたいな要素が、ファッションにおいてはそういえばすごく大事だったよな、みたいなことを思い出させてもらいました。
最近、ファッションというものが全般的に面白くなくなっているのだとしたら、それはイメージを裏切ることができていないからじゃないのか、規定路線ばっかだからなんじゃないか、と改めて思いまして。
こういう意外性のあるお店、最近だと藤原ヒロシさん×ジュンのザ・パーキング@銀座もそうですよね。
「…え、、、こんな『先日まで本当に駐車場でした~』的な吹きっさらしの地下でお店やっちゃうんですか!!?」というあの意外性。
こう辿っていくと、意外性というものは裏原カルチャーに脈々と息づくイズムなのだなあ。
THE裏原のアベイシングエイプも、ストリートウエアやスニーカーという超カジュアルなものを、超モダンなインテリアの中で博物館みたいにクリーンに展示した意外性に、日本人だけでなく世界が驚いたわけだし。
8月下旬に青山にオープンしたアンリアレイジのお店も、とってもコンセプチュアルで面白かったです。
こちらのお店は、パルコが渋谷店の一時休館に伴って青山に出した商業施設、「バイパルコ」の1階に入っております。 フロムファーストビルからも近いですよ。
お店の随所に最新テクノロジーを駆使したギミックを詰め込んでおられます
お店の中に入ると床には白い玉砂利が敷かれ、内部屋があったり、試着室が床の間風のインテリアだったりと、全体的に和のムード。
アンリアレイジといえば、最新テクノロジーを取り入れて、ファッションデザインを更新していくアティチュードが持ち味ですので、そういう要素も随所に取り入れられています。
内部屋に置かれた花瓶の花は、スマホやカメラでフラッシュ撮影すると色柄が浮かぶという例のアレ。
特殊ガラスを使ったディスプレーウインドーは、突然白く半透明になったり、と思ったらまた透明に戻ったり。
内部屋のガラス戸を開けると、音楽が聞こえてきたり。この音楽は、デザイナー森永さんの盟友、サカナクションの山口一郎さんが季節に合わせて作曲・選曲したものだそう。
このお店を語る上で欠かせない特徴の一つは、コレクションラインを置いていない点だと思います。
毎シーズン、パリコレで非常に凝ったショーをされてますが、あれらの商品は一切置いていなんです。「それらはECや卸先のセレクトショップで買ってもらえばいい」という考え。
その代わりに、デビュー以来のアーカイブを染め直したスペシャルピースなど、この店でしか買えない商品を置いていらっしゃいます。
単純に商品を売るのではなく、アンリアレイジというブランドが何を考えていて、どこに向かっているのか、アンリアレイジにとっての価値って一体何なのかを、ここで体験して欲しい、というメッセージだと思います。
これぞまさに、EC全盛時代のリアル店の作り方だな~、と思いまして。
長々と書いてきましたが、こういった「EC時代に見せるリアル店の価値」みたいな記事を、9日金曜付けの1面に書いておりますので、新聞がお手元にある方はよかったらお読みくださいませ~~。
というわけで、今後も新店がオープンする際は、「リアル店だからこその価値、この店じゃなければ提供できない価値って、一体何なのか」みたいなものにフォーカスして、お店を見ていきたいと思います~~。
まずは六本木のバーニーズとユナイテッドアローズが楽しみです!!
五十君花実 特技=ミーハーな記者・五十君がお届けする業界のよもやま話。パリコレから東コレ、ストリート、地方のおもしろショップまで、ニュースあるところに五十君あり!!…というスタンスが理想です