東コレこぼれ話(後編)(五十君花実)

2015/12/28 00:00 更新


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こんばんは。気付いたらもう15年も年の瀬ですね。

10月末に東コレのこぼれネタ【前編】をブログに書き、後編を載せずそのままになっておりました。

これでは2016年を迎えられない…!

ということで、非常に時間が経ってしまったんですが、15年10月に行われた16年春夏東京コレクションで気になったおもしろネタの【後編】を更新し、15年の筆納めとさせていただきます。

【前編】で#01~#05まで載せていたので、ここでは#06から。

#06 アナーキー過ぎる男、バジョウくん―― 99%IS

 



99%ISは、本人も筋金入りのパンクスであるバジョウくんがデザインするパンクブランドなんですが、今シーズンはスケールがデカかった。

ショーが始まると、まず映像が流れます。スタッズいっぱいのレザーウエアやデニムアイテムを、パンクスたちがチェーンソーで切り刻んだり、銃で撃ったり、ダイナマイトで爆破したりといった大変物騒な内容のムービーです。

で、それを見た後に、実際に映像中の“破壊行為”を通して作った服が登場するという仕掛けでした。

銃で撃つシーンはグアムで、ダイナマイト爆破は日本の採石場で撮ったらしいですよ。もうね、特撮映画か何かかと。

13年10月にバジョウくんにインタビューした時、「DIYはパンクの精神の一つ。0を1にして、そこから少しずつ広げていくことが僕にとって服でパンクをするということ」といったことを話していたことが印象的でした。今回のショーは、そのDIY精神が極まりまくった形なのだな、と個人的には理解いたしました。

今シーズンは靴のカンペールとコラボして編み上げブーツも作っていました。カンペールのニュートラルな感じと、バジョウくんのハードさがうまいことマッチしていてかわいかったです。

しかし、カンペールの靴袋に穴を開けて、覆面マスクみたいに被せたモデルも登場して(写真参照)、このアナーキー過ぎる表現にOKを出したカンペールという企業ってスゴイなと思った次第です。こういう懐の深い企業がもっと増えたら、クリエーターたちはもっともっと輝くのにね。

あと、このブランドのショーは、毎回「普段どこにいるんですか」的な激し過ぎるモヒカン頭で、スタッズ打ち過ぎなライダーズジャケットを着たお兄さんたちがたくさん来場するのが楽しいです。バジョウくんの音楽仲間なんだそう。今回も激しかった。

99%ISのような、ある種のクレイジーな偏執があるブランドって、とても面白いです。それはきっと、最近世の中の大半がニュートラルになり過ぎちゃってつまらないっていうことの裏返しなのでしょうね。

#07 話しかけられ過ぎてショーに集中できない―― シアタープロダクツ




シアタープロダクツといえば、カワイイ、レトロガーリー、みたいなイメージが一般的だと思うんですが、今シーズンは「タフ」とか「パワフル」、「健康的」がキーワードだったんですね。

おやおや様子がいつもと違うわねと思っていたら、ショーの演出もユニークでした。

ムキムキのボディービルダーが登場して、その中をモデルさんがそ知らぬ顔して歩いてくるんです。しかもビルダーの中に、しれっと筋肉芸人のなかやまきんに君が混じっている。もはや爆笑するしかない。更にはきんに君のポジションが丁度私の目の前でして。

最初は真面目にポーズを取っていたきんに君ですが、段々「今日は仕上げてきましたからね~」とか「筋肉の写真を撮るならここの部位がいいですよ~」とか「僕のこともしっかりノートにメモってくださいね~」とか話しかけてきて、面白すぎてショーに集中できんわ!!!と思った次第です。斬新だったわ…!!!

#08 コンサバをモダナイズできるか…!?―― タエ・アシダ

 



ウィーク中、取材記者の間でちょっとした話題になっていたブランドの一つが「タエ・アシダ」でした。

タエ・アシダと言えば皆さまご存知、KO幼稚舎のお受験ママの制服であり、各国大使夫人なども御用達なブランドなわけです。言ってみればコンサバの王道です。

そんなタエ・アシダが、今シーズンは気鋭の現代音楽家、渋谷慶一郎御大(初音ミクのオペラや某大物女優との熱愛&破局で話題)とコラボするというじゃありませんか。

その異色な取り合わせに、「果たしてマッチするのか??」といった声が挙がっておったのですが、結果から言うと結構マッチしてたように感じます。服のデザイン自体がすごく新しくなっていたというわけではないのですが、音楽を含めたショーというパッケージのイメージとして、新しさを感じたのは事実。

タエ・アシダのように成熟した顧客のいるコンサバブランドでも、ファッションである以上は常に新しいイメージを追い求めないといけないという、この業界の理を改めて感じた次第。まー当然のことなんですけどね。写真はショー後に健闘をたたえ合う多恵さんと渋谷さん。

#09 香港ブランドのお土産が豪華すぎると私の中で話題に―― ファッションホンコン

 



香港の5ブランドのジョイントショーがあったのですが、それのお土産がまー豪華でして。

クッキーが大サイズまるまる1缶、卓上カレンダー、レターセット、参加ブランドによるオリジナルペイントの剣玉、コインケースなどがモリモリ手提げに詰まってました。ショーでこんなに色々貰ったの初めてでした。香港の皆さんのホスピタリティを感じたわ。

ショーは色んなタイプのブランドが集まってて面白かったです。可愛らしい系からモード系まで。バイヤーさんとかから、「最近アジアブランドの勢いがすごい!!」という話をよく聞くので、今回参加したブランドの中から大きく育っていくものもあるでしょう。日本ブランドも負けていられません…!!!

これは私自身にも言えることです。昇り龍(中国をイメージして龍)のようなアジアのエディター&ライターさんに負けぬよう、もっと精進せねば。

写真はジョイントショーの中の1ブランド、「ルル・チャン」。クリーンで素敵でした。日本でも売れそう。

さて、記念すべき(?)最後のこぼれネタはこちら…!

#10 YOSHIKI先輩さすがっす…!―― ヨシキモノ




16SSの東コレの最終ショーは、X JAPANのYOSHIKIさんが手掛ける着物ブランドでした。その名も「ヨシキモノ」!!

本人は来るのか!?演奏してくれるのか!?演奏する場合はやはりピアノか!?それともドラムなのか!?といった噂話が飛び交っておりましたが、結果、本当にご本人が登場されましたし、ピアノを生演奏されました。生演奏にのせてモデルが出てくる形式でした。

なかなかアバンギャルドな着物スタイルでしたが(やんちゃな感じとでも言いましょうか)、YOSHIKIさんはご実家が呉服屋さんだそうで、着物への愛を深く感じましたよ。

そして、会場に詰め掛けていたYOSHIKIファンの方々の熱気がすごかった。みんなちゃんとヨシキモノを着ておめかしされていました。

ショーも面白かったけど、ショー後のマスコミを集めての囲み会見でのやり取りがすごい印象的でした。やはり、どの業界でも一流と言われる人は言うことに説得力があります。「音楽をやっている僕がファッションをやることをファッション業界からは否定的に見る向きもあるかもしれないけれど、むしろそういう意見をどんどん聞いて、もっともっといいブランドにしていきたい」といったような内容をおっしゃっておられましたよ。

こういう素直さと向上心があるから、YOSHIKIさんはYOSHIKIさんになり得たのだな、と深くインスパイヤされたのでした。その姿勢、見習いたい!!!

あと、囲み会見中に、TVの各局のワイドショークルー同士がすごいギスギスしていたのが、恐ろしかったけど大変興味深かったです。あの番組があの番組の悪口言ってる…!的な。下衆な話でスミマセン。

はい、以上!!!

というわけで、私の私による独断と偏見の東コレこぼれネタ10選でした~。これはあくまでこぼれネタなので、真面目な内容は本紙報道をご参照ください。

と言いつつ真面目な内容を最後にちょろっと書きますと、16年春夏の東コレは、「ウジョー」「サルバム」「ラマルク」といった次なる芽も台頭してきてパワーを感じました。いいムードだったと思う。そのへんは、ウィーク中の本紙やWEBのこのあたりを読んでくださいませ。本紙で報道した全文がWEBに上がっているわけじゃないのが歯がゆいですが。

というわけで16~17AWシーズンにも期待してます。

ではでは皆さま、本年も大変お世話になりました。良いお年をお迎えくださいませ。16年もどうぞ宜しくお願い致します。



五十君花実 特技=ミーハーな記者・五十君がお届けする業界のよもやま話。パリコレから東コレ、ストリート、地方のおもしろショップまで、ニュースあるところに五十君あり!!…というスタンスが理想です

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